2011 Fiscal Year Annual Research Report
0歳から5歳までの対人行動の発達プロセスの検討ー保育園での観察ー
Project/Area Number |
22530719
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Research Institution | Seitoku University |
Principal Investigator |
相良 順子 聖徳大学, 児童学部, 教授 (20323868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 カズ 聖徳大学, 短期大学部・保育科, 准教授 (70389831)
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Keywords | 保育園 / 観察 / 縦断研究 / 対人行動 / 5歳 |
Research Abstract |
本研究は、平成18年度から平成20年度にかけて保育園の0歳児クラスの子どもたちの行動特徴を観察し、保育園で育つ子どもの行動特徴の変化を検討してきたものを基礎として、同一の子どもの4歳と5歳時点での対人行動を観察し、発達初期の行動特徴との関連を検討することを目的としている。 本年度は、保育園の5歳児クラスに進級した子どもたちの観察データの収集を中心に行った。 週1回、観察対象児が所属する保育園に通い、研究当初から対象にしている園児8名の行動を、自由遊びの時間に観察し仲間とのかかわり方などをビデオカメラで撮影した。 行動分析は、遊びの種類、仲間への働きかけ、保育士への働きかけ、発話回数、表情など、行動面と感情面の両面からカテゴリーを設定して行った。加えて、年に数回、保育士への面接調査を実施した。調査内容としては、子どもの発達評価、子どもに関して気がついた特徴的な行動などである。 本研究は縦断研究であるため、観察対象児の観察データがある程度蓄積された時点で分析し、その結果を随時論文としてまとめている。本年度は、観察対象児の2歳から3歳にかけての分析結果を外国の雑誌に投稿した。現在、審査中である。また、5歳児クラスの担任とのインタビューで、保育士から対人行動に問題があると考えられている子どもの2歳児クラスの後半の行動を分析し、クラスの担任と当該子どもとのやりとり、そのやりたりに対するクラスの子どもの反応に5歳時の行動と通じる点が見出された。その結果は国際幼児教育学会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
保育園での5歳児クラスでの観察を計画通り実施し、データを収集することができた。また、1事例について、2歳児クラスの保育場面と5歳児クラスでの行動との関連について分析した結果を国際学会で発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、国際心理学会をはじめとする複数の学会で成果を発表し、また、論文の形で成果を発表する予定である。また、3月に発達心理学会で研究テーマについて、シンポジウムかラウンドテーブルで話題提供できるように成果をまとめることを目標としている。そのためには、月に1回、研究分担者と分析会議と研究会を兼ねた集まりを持ち、確実に分析をし、成果が論文の形になるように研究を推進させていく。
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