2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530723
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
外山 紀子 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (80328038)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 教育系心理学 / 概念発達 / 知識獲得 / 素朴生物学 / 生気論的因果 / 食 / 病気 |
Research Abstract |
25年度は,2つの調査を行った。 (1)食と健康・病気に関する理解 4歳児28名,2年生24名,5年生32名,大学生33名を対象とした個別インタビュー調査を実施した。食べ物を栄養(健康によい食べ物・健康によくない食べ物)と心理(おいしい食べ物・おいしくない食べ物)という2つの次元で統制し,それらの摂取が成長・伝染性の病気・非伝染性の病気・疲労といった身体現象とどうかかわるかを聞いた。その結果,伝染性の病気については,年齢にかかわらず栄養の有無が判断の軸として働いていること,しかし,非伝染性の病気については,年齢があがるにつれ,心理の次元が判断に使われるようになること,そしてその際に,生気論的因果に基づく理由付けがより認められるようになることが示された。以上の結果は,身体現象の心身相関的理解が発達とともに進むこと,その際,生気論的因果が役割を果たしていること,そして心身相関的理解は身体現象すべてに一様にみられるのではなく,個別の現象に即したものであることを示唆している。 (2)病気の原因に関する理解 5歳児22名,2年生29名,5年生26名,大学生26名を対象として,伝染性の病気(インフルエンザや風邪)・非伝染性の病気(歯痛やアトピー性皮膚炎)・ケガ(骨折やねんざ)の原因に関する理解を問う個別インタビュー調査を行った。その結果,年齢にかかわらず,伝染性の病気については感染が主たる原因として理解されてること,非伝染性の病気については,年齢があがるほど遺伝や体質がその発症にかかわっていると理解されるようになることが示された。また,生気論的因果に基づく理由付けは,非伝染性の病気やケガよりも,伝染性の病気に関する説明において多く認められること,そしてこのことは年齢があがるほど顕著になることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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