2010 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害様の記憶障害を呈す成人への認知心理学実験的アプローチの方法論の検討
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22530725
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Research Institution | Tokyo Ariake University of Medical and Health Sciences |
Principal Investigator |
山下 雅子 東京有明医療大学, 看護学部, 准教授 (20563513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽生 和紀 日本大学, 文理学部, 教授 (00307787)
丹藤 克也 聖カタリナ大学, 人間健康福祉学部, 講師 (30455612)
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Keywords | 成人の発達障害 / ADHD / 記憶障害 / 認知心理学 |
Research Abstract |
本研究は発達障害様の記憶障害等を訴える成人の認知処理の特徴について、現場の心理臨床家が当該成人において生じているであろうと仮定している諸内容と、認知・記憶心理学的なアプローチによる結果との整合性を検討することにより、発達障害様記憶障害の成り立ちや情報処理的メカニズムの解明に貢献することを目的としている。具体的には、認知心理学的実験結果と、臨床心理学的データを統合して分析し、臨床像とその背景にある個々人の記憶情報処理の特徴データとの統合を日指す。22年度の計画は、(1)Webによる研究対象者の募集、(2)生活管理質問紙の作成と半構造的インタビューの改訂、(3)研究対象者のデータ収集開始(予備的調査の意味も含む)、(4)文献研究(科学研究費による報告書を含む)および学会等での情報収集活動、であった。(1)については、研究協力者の五十嵐教授監修のもと、成人の発達障害に関するWebページを作成し、数回の改訂を重ねた。66名以上の問い合わせがあり、うち、ADHD様自覚症状のある31名、健常を自覚する18名(両群とも実験・検査を中途で修了した人数を含む)の応募があった。(2)では生活管理質問紙作成の代わりに半構造的インタビューについて3回の改訂の後、作成した。(3)については、(1)で応募があったADHD様自覚症状群、健常自覚群の両群について、順次、乱数生成課題、DRMパラダイム課題、検索誘導忘却実験、などを行い施行順序と教示について検討、また、視覚探索課題、語彙流暢性課題、についてもその適応妥当性を検討した。(4)については実験の先行研究等がまとめられている資料等を購入・整理した。
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