2012 Fiscal Year Annual Research Report
臨床心理面接における対話齟齬の理解:音声とうなずきの観点から
Project/Area Number |
22530737
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
花田 里欧子 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (10418585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古山 宣洋 国立情報学研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (20333544)
入野 俊夫 和歌山大学, システム工学部, 教授 (20346331)
井上 雅史 山形大学, 理工学研究科, 助教 (50390597)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 臨床心理学 / 聴覚・音声学 / 認知科学 / 情報学 / 傾聴 / 対話齟齬 / うなずき / 短期療法/家族療法/ブリーフセラピー |
Research Abstract |
本研究の目的は、セラピスト-クライエント間の齟齬の生起とその解消にまつわる機構の解明を、「聴き方/聴かれ方」という聴くことにまつわる相互作用の観点から、臨床心理学、聴覚・音声学、認知科学、情報学の手法を組み合わせ用いることで、お互いの発話をうまく聴いたり、聴かれたりしていくための音声とうなずきの微細な関連性を解きほぐしていくことによりすすめることである。平成24年度は、これまで継続してきた、1.臨床心理面接における対話データの整備、2.対話データのマルチモーダルな分析による知識発見、3.学習者への知識の還元と効果の検証、の一連の作業を発展的に実施した。具体的には、1.臨床心理面接における対話データの整備について、教育現場ならびに医療現場でのデータを整備した。また、収録プロセスを適宜修正し、最適なデータ収録体制を完備した。2.対話データのマルチモーダルな分析による知識発見について、研究者間でデータの検討を深めながら、3.学習者への知識の還元と効果の検証をすすめた。特にこの段階では対話における感情状態の推定を行うための評価用GUIであるEMO (EMOtional MOvement Observation)Systemを開発し、動的な感情推移の評価を導入した。以上、1,2,3…のプロセスを発展的に反復したことで、臨床心理面接学習者にさらに有用な知識を継続的に提供した。本研究により、臨床心理対話ににおける「上手く聴き/聴いてもらうための聞き手-話し手の口振りと身振り」に関する実証的知見を得ることができた。本知見は、従来の臨床教育で強調されてきた傾聴について、「きちんと聴くとはどういうことか」ということの解明に具体的に寄与するものである。心理臨床場面のみならず「聴く」ことの重要性が様々な場面で指摘される現代において、本研究はよりよい対話構築の実際的なありように示唆を与えうる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] Multimodal corpus for psychotherapeutic situation
Author(s)
Masashi Inoue, Ryoko Hanada, Nobuhiro Furuyama, Toshio Irino, Takako Ichinomiya, and Hiroyasu Massaki
Organizer
Workshop on Multimodal corpora: How Should Multimodal corpora Deal with the Situation? , (Pre-conference workshop of LREC 2012 )
Place of Presentation
Istanbul, Turkey
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