2011 Fiscal Year Annual Research Report
ネガティブプライミング(時系列効果)把握のためのストループ検査の改良と標準化
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22530739
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
嶋田 博行 神戸大学, 海事科学研究科, 教授 (50162681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
箱田 裕司 九州大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (50117214)
宇津木 成介 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (70283851)
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Keywords | ストループ効果 / ネガティブプライミング / コンフリクト適応効果 / 認知コントロール / 臨床検査法 / ストループ検査 / フィールド実験 / 認知心理学 |
Research Abstract |
認知心理学で熱心に研究されている研究テーマとしてネガティブプライミングがある。もともとネガティブブライミングは、ストループ課題を使って、見いだされた現象であるが、臨床検査法としてのストループ検査にはこの成果が十分に生かされていなかった。本研究は、基礎的な認知心理学の実験場面と、フィールド実験と臨床場面とを繋ぐ研究として計画された。ネガティブプライミングとは、先行試行に含まれるワード(e,g.,あか)を抑制しなければならないとき、その後の試行で命名すべきカラーが(e.g。,あか)で現れたときに反応時間が遅くなり、ストループ効果が強くなる現象である。最近は、この効果は時系列効果として、他の条件を含めて検討されるようになりつつある。今年度は、従来の臨床検査としてのカード型ストループ検査法において時系列の統制が十分行われていないことを日本心理学会で75回大会とワークショップで発表するととともに、培風館から「認知コントロール」としてまとめた(発刊予定)。フィールド実験として、毎試行ごとの反応を測定可能なノート型の検査法の試作を行い、データ取得を行った。ノート型PCでの測定は、実験室場面に比べて画面が小さく、周辺視野の影響を受けやすい可能性がある。そこで、周辺視野ノイズの影響を測定するための実験を新たに行った。さらにノート型PCで音声反応取得と、誤反応を自動的に判別する装置を作成し、実施段階までこぎ着けた。ストループの認知コントロールの研究は、Attention,Perception,& Psychophysicsに投稿した。これらの試作型を使って、多くのフィールドでデータを実施するため、大学生だけでなく、健常な高齢者のデータを取得するため、現在データを取得中である。その結果、カード全体のストループ干渉得点だけでなく、認知心理学の実験場面でもっとも注目されている試行間の関係(コンフリクト適応効果)が測定可能な新たな臨床検査として完成までわずかである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたフィールド実験用の装置の開発が終わり、臨床検査として現在実用にたるかどうかを検討している段階にある。単なるフィールド実験用の装機であり、ボタン押しを行う装置ができあがった。周辺視野ノイズの影響はほぼないことが確かめられた。
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Strategy for Future Research Activity |
カード型に比べてノートPCは試行ごとの反応時間を細かく取得可能である。今回の研究でボタン押しバージョンと音声取得バージョンの2種類を完成させることができたことにより、カード型を置き換えることができることができるだろうと見込まれる。今後は、大学生だけでなく、多くのフィールドでデータを取得するための実験を行い、成果をまとめる予定である。おそらく、培風館から6月までに「認知コントロール」として刊行予定である。
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Research Products
(2 results)