2011 Fiscal Year Annual Research Report
認知的要素を重視した長期的学級集団SSTのメンタルヘルス向上に及ぼす効果の検討
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22530745
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
佐藤 容子 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (50196284)
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Keywords | 社会的スキル / 学級集団への介入 / 認知の偏り |
Research Abstract |
小学5年生と6年生合計108名(男子59名、女子49名)に、7セッションからなる学級集団SSTを実施した。1セッション45分で、7セッションからなる。各セッションは、対人関係場面での相手の意図に関する認知的要素を含み、ターゲットスキルは、(1)あたたかい言葉のかけ方(3セッション)、(2)上手な聴き方(2セッション)、(3)対人間問題解決スキル(2セッション)であった。 訓練の全セッションを通じて、自尊心の大切さに焦点を当て、あるがままの自分を大切にすること、自分の生活を見直し、感謝の気持ちを持つこと、自分を大切にすることは、相手を尊重することにもつながること、などを強調した。 今回の訓練は、平成22年度に実施した集団SSTの6ヶ月後のフォローアップ査定に当たるので、まず、平成22年度に実施した訓練の維持効果を検討した。その結果、「小学生版自尊感情尺度」得点は、自尊感情高群では介入後も高いレベルで維持されていたが、自尊感情低群においては介入によって改善した自尊感情も抑うつ得点も、その改善効果が維持されていなかった。 本年度はこの結果を受けて、自尊感情低群の自尊感情と抑うつを改善することを目標に、さらに認知面の要素を強調して訓練を行った。 その結果、自尊感情低群の中でも、平成22年度の訓練開始前に社会的スキルのレベルが低かった児童においては今回の訓練により、社会的スキル、自尊感情、抑うつの全ての点で改善が見られたが、自尊感情低群で社会的スキルのレベルが平均的な子ども達においては、自尊感情のみが改善傾向にあった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、前年度の訓練効果の査定を行った。その結果を受けて、今年度の訓練を実施し、その効果を査定した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に大きな変更はないが、転入・転出児童がいるため、人数の変更が起こりうる。また、協力してくれる学校や教員の事情によっては、訓練セッション数や内容に、多少の変更が起こりうる。
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