2012 Fiscal Year Annual Research Report
認知的要素を重視した長期的学級集団SSTのメンタルヘルス向上に及ぼす効果の検討
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22530745
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
佐藤 容子 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (50196284)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 社会的スキル / 認知の偏り / 自尊感情 |
Research Abstract |
本研究は、2年間にわたって定期的に実施した、各7セッションからなる、認知的要素を重視した集団SSTの効果を査定し、その効果性を検討した。 本年度は、約6ヶ月前に集団SSTを受けた小学校6年生の児童48名(男子24名、女子24名)に対して、進級後のフォローアップ査定として、本年度の訓練開始前に、「小学生版自尊感情尺度」、「児童用社会的スキル尺度」、「児童期うつ病スケール日本語版」「児童用認知の誤り尺度」を実施した。その結果、全体としては、1年6ヶ月前のベースライン時に比べて、全ての尺度で改善が見られたが、昨年度、自尊感情低群として抽出されていた児童については、ブースターセッションによっていったんは改善した自尊感情と抑うつは、社会的スキルのレベルに関係なく、本年度の訓練前の査定においては、ベースライン時よりは幾分改善されていたものの、再び低下の傾向がみられた。 そこで、本年度の訓練では、前年と同様の7セッションからなる訓練の他に、自尊感情低群の子ども達に対しては、学級の「仲間リーダー」としての役割を与え、自分の行動によって仲間達を喜ばせ、感謝される経験をさせた。 その他の子ども達には、前年度と同様に、①あたたかい言葉かけ(3セッション)、②じょうずな聴き方(2セッション)、③対人間問題解決スキル(2セッション)の訓練を実施した。訓練の全体を通じて、自尊心の大切さに焦点を当てた介入を行った。 前年度までに用いた尺度に加えて、今回は、訓練開始前と全セッション終了後に、ソーシャルサポート尺度を実施した。 その結果、自尊感情低群の子ども達についても、自尊感情、社会的スキル、抑うつ、認知の誤りの各尺度に改善がみられたが、ソーシャルサポート尺度には有意な結果はみられなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)