2010 Fiscal Year Annual Research Report
学校における自閉症スペクトラムのアセスメントと教員研修における活用法の考案
Project/Area Number |
22530759
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
田中 純夫 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (90286170)
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Keywords | 自閉症スペクトラム / The Autism-spectrum Quotient(AQ) / 抑うつ / 強迫性 / 大学生のメンタルヘルス |
Research Abstract |
1 「研究目的と計画」:(1)軽度発達障害のなかでも普通教育の現場において症状の理解や指導が困難とされる自閉症スペクトラム障害をスクリーニングできる指標として、ケンブリッジ大学版の自閉症スペクトラム指数(AQ ; Autism-Spectrum Quotient)の適用性を検討する。(2)予備調査として、大学生におけるメンタルヘルスの状況と自閉症スペクトラム指数との関連性を検討することで、AQ指数の妥当性および信頼性を検討することが本年度の目的とした。 2 「研究方法」:(1)調査対象:首都圏の大学に在学する1年~4生計814名(男子532名,女子282名) (2) 調査内容:(1)自閉症スペクトラム指数(AQ, Baron-Cohen, 2001)の下位尺度である「社会的スキル」「注意の切り替え」「細部への注意」「コミュニケーション」「想像力」の得点分布をみた。また、AQの関連要因として、(2)主観的健康観(GHQ-30):「一般的疾病傾向」「身体的症状」「睡眠障害」「社会活動障害」「不安と気分障害」「希死年慮うつ傾向」の5下位尺度(3)抑うつ尺度(SDS)(4)強迫性格尺度(Obsessive Personality Trait Scale)(5)衝動性尺度(Barrett Impulsiveness Scale)等との関連を検討した。 3 「主要な結果」 (1) 自閉症スペクトラム指数(AQ)の分布では、低得点群(0~14点)では男子24.6%,女子27.7%、平均点群(15~26点)では男子63.0%,女子61.0%、高得点群(27~50点)では男子12.4%,女子11.3%となっていおり先行研究とほぼ一致している。またここでは明確な性差はなかった。 (2) AQと関連要因との間には多くの正相関がみられ、特に「抑うつ」、「不安」および「解離症状」等との間に比較的高い相関があり、発達障害の二次障害が出現している可能性がうかがわれ、青年期のメンタルヘルスや修学支援を考えていくうえで重要な結果が得られたと考えられる。
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Research Products
(2 results)