2010 Fiscal Year Annual Research Report
タッチ評定尺度による虐待予備軍の母親のスクリーニングと臨床発達的介入
Project/Area Number |
22530761
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
岩立 志津夫 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (80137885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 典子 日本女子大学, 人間社会学部, 学術研究員 (70570216)
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Keywords | タッチ / ネガティブタッチ / ポジティブタッチ / 母子関係 / タッチ評定尺度 / 虐待予防 / 多職種の協働 / 地域の子育て支援 |
Research Abstract |
<研究1:タッチ評定尺度の作成> 乳児の発達にポジティブ/ネガティブな意味をもつタッチを測定するタッチ評定尺度を作成し、4か月健診を受診した母親約1200名に対し質問紙調査を行った結果、母親のタッチには乳児の養育場面に見合わないネガティブタッチと乳児の養育状況に見合ったポジティブタッチが見いだされた。これらの知見は、養育行動上の問題を抱える母親の早期発見し、早期の支援に結び付けることができる点で重要な意義がある。 <研究2:潜在的児童虐待のスクリーニング尺度の作成> 児童虐待を早期発見するスクリーニング尺度の作成に関しては、某市で虐待予防に携わる多職種44名(保健師・保育士・相談員・臨床心理士・社会福祉士・精神保健福祉士等)を対象に、虐待として気になる視点に関する質問紙調査と面接調査を行った。現在集計と面接調査を行っている。職種により虐待を早期発見する視点は異なることから、共通理解を可能とするツールの作成は重要である。 <研究3:地域の子育て支援におけるタッチ・コミュニケーションプログラムの実施> 生後7か月未満の母子18組に対して、タッチ・コミュニケーションプログラム(全6回・事後面接1回)を実施した。プログラムの前後で育児不安や対児感情等の質問紙調査を行った。現在1クール目のプログラムが終了し、質問紙調査の分析を行っている。事後面接で語られた母親の感想としては、タッチ・コミュニケーションプログラムにより、「子どもへのタッチの重要性がわかった」、等の肯定的な意見が多く認められた。
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Research Products
(8 results)