2011 Fiscal Year Annual Research Report
母親の対人的楽観性の変容が幼児の対人的問題行動の予防に及ぼす効果
Project/Area Number |
22530766
|
Research Institution | Rissho University |
Principal Investigator |
沢宮 容子 立正大学, 心理学部, 教授 (60310215)
|
Keywords | 楽観性 / 悲観性 / 帰属様式 / ポジティブ心理学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、「母親の対人的楽観性の変容が幼児の対人的問題行動の予防に及ぼす効果」について明らかにすることである。 具体的には、母親の対人的楽観性が幼児の対人的問題行動に及ぼす影響、さらに母親の対人的楽観性の変容が幼児の対人的問題行動の改善に及ぼす効果などについて、検討を行う予定であった。 当該年度においては、母親の対人的楽観性が幼児の対人的問題行動にどう影響するか、その因果関係を明らかにすることを目的としていた。 具体的には、(1)性別、月齢、発達程度などは同じだが、一方は母親の対人的楽観性が高い幼児の群、他方は母親の対人的楽観性が低い幼児の群の2群を抽出する。(2)各群の幼児の発達プロセスを、ビデオ録画や自然観察の分析などによって比較し、母親の対人的楽観性が幼児の対人的問題行動に及ぼす影響について検討を行う予定であった。なお、幼児の母親に対しては、楽観的帰属様式尺度(沢宮・田上、1997)、養育態度尺度(鈴木ほか、1985)などを実施、また、各群の幼児について、幼児の通う幼稚園の担任教諭を対象に、幼児用社会性尺度(沢宮、1998)などを実施する予定であった。 しかし、東日本大震災による被災および放射能汚染の影響によって、予定していたエリアから協力が得られないなどの問題が生じたため、幼児の母親に対する個別面接にウェイトを移し、研究を継続した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
東日本大震災による被災および放射能汚染の影響によって、予定していたエリアから協力が得られなくなったり、予定していた実験、調査が実施できなくなったりした。
|
Strategy for Future Research Activity |
東日本大震災による被災および放射能汚染の影響によって、予定されていたグループでのアプローチは現実的に困難となったが、幼児の母親に対する個別面接を通して、一人ひとりへのアプローチを行うことにウェイトを移すことによって、本研究課題を推進させていきたいと考える。
|
Research Products
(8 results)