2013 Fiscal Year Annual Research Report
母親の対人的楽観性の変容が幼児の対人的問題行動の予防に及ぼす効果
Project/Area Number |
22530766
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
沢宮 容子 筑波大学, 人間系, 教授 (60310215)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 楽観性 / ポジティブ心理学 / 認知行動療法 |
Research Abstract |
本研究の目的は、「母親の対人的楽観性の変容が幼児の対人的問題行動の予防に及ぼす効果」について明らかにすることであった。具体的には、期間内に、「母親の対人的楽観性が幼児の対人的問題行動に及ぼす影響」、「母親の対人的楽観性の変容が幼児の対人的問題行動の改善に及ぼす効果」、さらに、「母親の対人的楽観性の変容が幼児の対人的問題行動を予防するうえでいかなる効果をもつか」、などについて検討を行うことを、目的とした。最終年度にあたる本年度は、特に「母親の対人的楽観性が幼児の対人的問題行動に及ぼす影響」、「母親の対人的楽観性の変容が幼児の対人的問題行動の改善に及ぼす効果」などについて、研究の総括を行った。 本研究においては、母親の対人的楽観性の変容が幼児の対人行動の改善および対人的問題行動の予防に及ぼす効果について確かめ、対人的問題行動に対しては楽観性等のポジティブな側面に焦点を当てながら予防的援助を行うことが重要であることを明らかにした。これらの結果は、研究協力園が東日本大震災により被災し放射能汚染の影響を受けたことから、研究代表者が継続して行っている園児の母親に対する心理的支援活動のなかから得られた、臨床実践におけるレジリエンスやポスト・トラウマティック・グロース(PTG)等、人間のポジティブな側面にかかわる概念の重要性についての認識とも一致している。 なお、本研究は、ポジティブ心理学においても重要な概念である、楽観性という「認知的変数」に介入することによって不適応のリスクを未然に抑えるという発想に基づくものである。これは「予防的認知行動療法」のアプローチとしても、きわめて独創的なものである。予防・開発を目的とする健康教育プログラムとしての発展も視野に入れながら、「母親の対人的楽観性の変容が幼児の対人的問題行動を予防するうえでいかなる効果をもつか」について、研究の総括を行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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