2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530769
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
福井 義一 甲南大学, 文学部, 教授 (20368400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田辺 肇 静岡大学, 人文社会科学研究科(系), 教授 (60302361)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 解離 / 尺度開発 |
Research Abstract |
平成25年度は,前年度に行った調査データを分析し,日本心理臨床学会第32回秋季大会において共同研究者と共に学会発表した。 また,過年度に実施した予備的な実証データの知見を統合し,青年期アナログ群を対象に包括的解離尺度を作成した。大学生を対象に大規模な調査を実施し,7因子65項目からなる尺度が得られ,内的整合性と基準関連妥当性が検討された。それらの結果を,European Society for Trauma and Dissociation 2014(於コペンハーゲン)において共同研究者と共に学会発表した。また,再検査信頼性の検討結果を,第13回日本トラウマティック・ストレス学会に於いて共同研究者と共に学会発表した。 これにより,包括的に解離傾向を捉える尺度を開発するという目的は達成された。既存の解離傾向を把握する尺度では捉えられない解離周辺症状や,陽性解離症状発現前の陰性解離症状,さらに身体表現性解離の要素等を包括的に測定可能な尺度が開発され,一応の信頼性と妥当性が得られたことは,解離のメカニズムの解明や,解離症状のスクリーニングにおける新たなオプションを当該領域にもたらしたことになる。 さらに,簡易な測定を可能にするための短縮版が作成され,既に平成26年度の日本心理臨床学会第33回秋季大会にエントリー済みである。これにより,被調査者やクライエントに対する実施時の負荷を軽減することが可能になった。今後の研究や,他の研究者にとっても使い勝手のよい尺度になったため,解離研究や解離臨床の実践にさらに用いられることが期待される。実際に,解離の多次元性を検討する研究に既に使用され,その成果は平成26年度の日本心理学会第78回大会においてエントリー済みである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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