2010 Fiscal Year Annual Research Report
児童養護施設入所児とケアワーカーの愛着及び相互作用に関する基礎研究
Project/Area Number |
22530777
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
桂田 恵美子 関西学院大学, 文学部, 教授 (90291989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤澤 淳子 仁愛大学, 人間学部, 教授 (90291880)
谷向 みつえ 関西福祉科学大学, 社会福祉学部, 准教授 (20352982)
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Keywords | 児童養護施設入所児 / ケアワーカー / 愛着 / 相互作用 / ドールプレイ / アダルトアッタチメントインタビュー |
Research Abstract |
本研究の目的は、児童養護施設で生活する幼児・児童とそのケアワーカー(保育士)の愛着をアセスメントし、その愛着の組み合わせで、相互作用に質的な違いがみられるかどうかを調べることである。その目的を遂行するために、平成22年度は、1.児童養護施設で生活する4歳~9歳までの幼児・児童のドールプレイによる愛着アセスメント、2.その養育にあたるケアワーカーのアダルトアッタチメントインタビュー(AAI)による愛着アセスメントとバーンアウトに関するインタビュー、3.幼児・児童とケアワーカーの1対1のかかわり場面における相互作用の様子の録画など、研究に必要なデータを収集することを計画した。 まず、幼児・児童の愛着アセスメントに関しては、対象となった福井県と大阪府の児童養護施設において合計26名にドールプレイを実施し、現在コーディングに着手している。併せて、子どもの行動アセスメントとしてChild Behavior Checklist Teacher's Formを実施した。次に、ケアワーカーの愛着アセスメントに関しては、研究代表者、2名の研究分担者、研究協力者である上野氏が集まり、講習会を実施した。その講習会では、AAIの認定コーダーである上野永子氏がAAIの実施方法について講義し、研究代表者および研究分担者が相互に実際にAAIを体験することにより、その実施方法と技術を習得した。さらに、幼児・児童とケアワーカーの相互作用に関しては、対象となる子どもとケアワーカー(合計6名)とのかかわり場面(カプラ等を使用した自由遊び)の録画を行った。実施時間は1組約30分ほどであった。これについては、現在コーディングの視点について検討している。 以上のように、平成22年度に計画していたデータの収集はほとんど完了しており、平成23年度以降の分析の準備が整った状況である。
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