2012 Fiscal Year Annual Research Report
児童養護施設入所児とケアワーカーの愛着及び相互作用に関する基礎研究
Project/Area Number |
22530777
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
桂田 恵美子 関西学院大学, 文学部, 教授 (90291989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷向 みつえ 関西福祉科学大学, 社会福祉学部, 准教授 (20352982)
赤澤 淳子 仁愛大学, 人間学部, 教授 (90291880)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 児童養護施設 / 子どもの愛着 / ケアワーカーの愛着 / 相互作用 / 子どもとケアワーカーの愛着の組み合わせ / 子どもの問題行動 / ケアワーカーのバーンアウト |
Research Abstract |
本年度は研究の最終年度であり、収集したデータの分析とまとめを行なった。児童養護施設児のドールプレイによる愛着評定、ケアワーカーのAAIによる愛着評定は十分な信頼性を持って判定が終了した。しかし、本研究の重要な部分を占める児童養護施設児とケアワーカーの遊びにおける相互作用の行動分析は評定間の一致率が低く、信頼性に欠けていた。そこで、本年度の前半に研究代表者と研究分担者が再度集まり、昨年度作成したコーディングガイドラインをより具体的にし、再度それぞれがコーディングし、一致率を高めた。不一致が大きいところは協議によって決めるという方法を取り、遊びにおける子どもとケアワーカーの行動、相互作用の評定を決定した。その他に、日常の子どもの行動評定、ケアワーカーのバーンアウト度の測定も行なった。 本研究の目的の一つは、子どもとケアワーカーの愛着の組み合わせにより、両者が一緒に遊ぶ場面での行動や相互作用の質に違いがあるのではないかという仮説を検証することであった。そこで、子どもとケアワーカーの愛着タイプをそれぞれ安定型と不安定型に分けて、4種類の組み合わせを作り分析した。その結果、安定型同士の組み合わせは、子どもの従順さと両者の相互作用の得点が他の組み合わせよりも有意に高かった。他の行動評定においても、有意差はでなかったものの、この安定型同士の組み合わせはほとんどのポジティブな行動(例えば、楽しさ、子どもの活動の持続性、ケアワーカーの応答性など)の得点が高いという結果であった。 また、ケアワーカーのバーンアウト度は愛着タイプ別にみると関連は見られなかったが、AAIで測定された被養育態度との有意な関連が見られた。例えば、母親の拒否得点が高いとバーンアウト度が高いという結果であった。また、バーンアウト度が高いと遊び場面での子どもへの攻撃性が高く、応答性が悪いという結果も明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)