2012 Fiscal Year Annual Research Report
イギリス新教育の「メディア-ポリティクス」と学び・試験に関する教育思想史的研究
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22530839
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
山崎 洋子 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (40311823)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | イギリス新教育運動 / メディア・ポリティクス / 試験 / シリル・バート / パーシー・ナン / 進歩主義教育 |
Research Abstract |
平成24年度は、過去2年間に解明した、①パーシー・ナンの教育理想(自己実現、教師の新役割、遊び論、子どもの全体性)、②イギリス新教育運動における「試験」・「知能テスト」をめぐる論争とジレンマ、③イギリス新教育運動の組織的拡大と思想的混迷といった研究成果を踏まえ、(a)イギリス本国の近年の研究成果(研究協力者 Prof. Roy Lowe の著書 The Death of Progressive Education)と彼のCyril Burtに関する論文(Eugenics and Education: a note on the origins of the intelligence testing movement in England, Educational Studies, Vol. 6, no. 1, March 1980, pp.1-8.)を読解し(2013監訳)、新教育運動家の理想に潜むポリティクスの枠組みを検討し、(b)新教育連盟(1921-)の季刊誌、The New Era に投稿された論文がどのような社会的文脈で捉えられていたか、そこにいかなるポリティクスが潜在していたかを解明した。 8月に渡英しケンブリッジ大学とロンドン大学で(a)(b)の研究に取り組み、本研究全体の仮説「新教育の両義性」を実証した。さらにケンブリッジ大学にて、日英の新教育思想の相関性と史的連続性を念頭に置いて、Continuing the conversation: British and Japanese progressivism を執筆し、UK教育史学会に投稿した。この論文は先行研究(2論文)追加との査読結果を得たので加筆し、1月に再投稿した。その結果、History of Education(London:T & F, May 2013)誌への掲載が決定した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)