2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530852
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
中田 康彦 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (80304195)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 三者協議会 / 開かれた学校づくり / ガバナンス |
Research Abstract |
本年度は、横浜市立総合高等学校、大東学園高等学校、長野県辰野高等学校、埼玉県立川口北高等学校、兵庫県立舞子高等学校、法政大学附属中学高等学校を訪問し、生徒・教師・保護者による三者協議会や、生徒・保護者による二者懇談会を傍聴し、関係者への聞き取りを行った。 調査研究の成果として具体的には、以下の点を明らかにした。 1、学校経営に関する意思決定への関与を目的とした協議が、日本において萌芽する可能性は現時点ではきわめて低い。それは地域との連携という目的か、子どもの発達成長の助成といった教育的効果を期待するものだからである。2、教育的効果を育むのは、協議の場を設定する準備過程と、協議の場そのものとがある。前者は立案・検討や意見集約の手続を経験する場であり、後者は気づきを生み出し、意見表明を経験する場である。3、制度的定着をみている学校では、協議課題が一巡することによって停滞する可能性がある。これは教員の人事異動によって継承が阻害されがちな公立学校では、制度化に持続可能性を期待する面もあって、なおのこと課題とされている。新規にたちあげる学校においても、協議課題そのものが目新しいことはない。このことは学校協議会においてとりあげうるテーマの範囲がほぼ固定されていることを意味する。しかし立ちあげ・試行錯誤する段階では関係者の関心も高い。4、学校協議会という実践は必ずしも広く普及しているとはいえないが、一定の経験の蓄積がなされた後のモチベーションの持続が重要な課題となる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)