2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530856
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
荒井 文昭 首都大学東京, 人文科学研究科(研究院), 教授 (40244404)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 教育政治 / 教育管理職 / 地方分権 / 人事行政 / 教育委員会 |
Research Abstract |
分権改革下における教育管理職人事行政の研究を愛知県三河地域を事例としてすすめるために、最終年度となった2012年度は、この地域における教育管理職人事行政をめぐる基本的な教育政治の構造を形成する上でキーパーソンと考えられる何人かの人物に焦点をあてながら、その資料の収集と分析をおこなった。 その結果、愛知県三河地域における教育委員会-校長会-教員組合の三者関係が1950年代にかけて緊張関係から協調関係へと転換していくいくつかの契機において、各キーパーソンがどのような位置でいかなる取り組みをしてきたのかについて資料と分析がおこなった。本調査で浮かび上がってきた、愛知県三河地域における基本的な教育政治の構造が形勢される上で画期となった事件は以下の通りであった。 第一の契機は、1946年末から1947年初頭にかけての愛知県教育労働組合をめぐる紛争である。第二の契機は、1953年8月に岡崎市内で開催された愛知作文教育者協議会によって準備された第1回作文教育研究大会をめぐる準備過程とその後の展開である。そして第三の契機は、1958年から1959年にかけての勤務評定政策をめぐる紛争とその後の展開である。 上記の各契機において、校長会側として取り組みをおこなったキーパーソンとしては鈴村正弘、後藤金好、教員組合側としては柴田嘉三らが本調査からは浮かび上がってきた。 これらに関する資料収集とその分析によって、愛知県三河地域においては、戦後初期の頃から同窓会を母体とする教育専門職集団が校長会・教育委員会と教員組合を「つなぐ」機能をはたすことによって、教育をめぐる紛争を鎮静化させながら学校運営をおこなっていく仕組みが形成されてきたこと、またこの教育をめぐる紛争調停のあり方は、教育委員会事務局における教育行政過程内部で処理される側面をもつものであったことを検討した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)