2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530861
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
久保 富三夫 和歌山大学, 教育学部, 教授 (00388084)
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Keywords | 教員養成 / 現職研修 / 教育職員免許法 / 教育公務員特例法 / 資質向上 |
Research Abstract |
本研究の目的は、第一に、教員養成・研修制度改革についての民主党政権案と申請者の案を比較検討しながら、必要な諸条件整備を考究することであり、第二に、より適切な改革の基軸を考究することである。実際には民主党政権案ではなく中教審「教員の資質能力向上特別部会」の制度構想を検討対象として、「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の向上方策」という共通の目的を効果的に実現する改革構想を考えてきた。平成23年度の研究実績は次の通りである。 1.平成22年度に実施した政令市・中核市立学校教員対象アンケート調査(幼・小・中・高・特支学校教員675名対象、調査用紙回収206名)の結果からの分析・考察を、文科省調査(2010年4~8月、三菱総研委託)からの考察とあわせて行い、日本教師教育学会第21回研究大会(福井大学)において発表した。 2.前記(1)の発表資料を「教員の資質能力向上特別部会」の全委員、文部科学副大臣・政務官、研究者および報道機関(教育担当記者)に参考資料として届けた。 3.平成22年度調査結果をふまえて、2011年11月末から2012年1月にかけて「大学院での長期研修が教員の力量形成・教育観等に与える影響に関する調査」を郵送方式により実施した。370名(和歌山大学大学院教育学研究科修了者226名、他大学大学院修了者144名)に依頼し、160名(和歌山大学関係70名、他大学関係90名)から回答を得た。また、回答内容をさらに具体的・詳細に把握するために、平成23年度は沖縄県関係者を中心に10名の聞き取り調査を行った。 4.回答者のうち、氏名・住所が記載されている人に対しては、回答集計表を届け、日本教師教育学会第22回研究大会(2012年9月、東洋大学)において分析・考察結果を発表すること、発表資料を送付することを約束した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現職教員の研修制度改革構想立案のための調査と分析・考察は、平成23年度にも平成22年度に続く新たな調査を実施し、その成果の学会発表も行い、進捗させているが、教員養成段階の改革構想立案のための本格的な調査・考察を行う点で不十分である。
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Strategy for Future Research Activity |
現職教員の研修制度改革について、引き続き考察を深めるとともに、中教審「教員の資質能力向上特別部会」での議論・報告を踏まえて、その検討を行いながら、今年度は、遅れている養成段階での改革構想立案のための研究に力を入れる。
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Research Products
(3 results)