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2011 Fiscal Year Annual Research Report

高等学校「進路多様校」におけるキャリア教育の課題についての実態調査研究

Research Project

Project/Area Number 22530876
Research InstitutionHosei University

Principal Investigator

児美川 孝一郎  法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (50287835)

Keywordsキャリア教育 / 進路多様校 / 高卒就職 / 高校中退 / 進路指導 / 子どもの貧困
Research Abstract

大阪府内の公立高校(大阪府立春日丘高校定時制,大阪府立島本高校,大阪府立西淀川高校),地元企業(株式会社大阪工作所),地域における子ども・若者支援機関(西淀川子どもセンター,山王子どもセンター),高校へのスタッフ派遣を行なっているNPO・・企業等(大阪府労働協会,A'ワーク)にヒアリング調査を行った。調査の結果,得られた知見は,以下の通りである。
(1)偏差値ランクで見ると「中の下」から「下」に位置する高校は,かなりの数の中退者を出している。その幅は,10数名~100名規模にまで及ぶ。中退の時期は,高校1年次にある程度集中する。
(2)高校中退の背景にある要因としては,学校の教育力の問題以前の,生徒の出身家庭の生活破壊,貧困,小学校時代からの低学力,学習意欲の喪失,高卒の価値の低下(卒業しても就職できない)といった諸要因が複合している。学区制の拡大の影響,大阪府が独自の施策として,私学に通う生徒への授業料援助を始めたことの影響も少なくない。
(3)中退問題へのアプローチは,個別の高校の努力の範囲を超えていると考えるべきである。教育と福祉と就労支援が連携するスキームを必要とする。にもかかわらず,そうした実践的取り組みは,スクール・ソーシャルワーカーの派遣等,ごく端緒的に行われているのみであり,しかも早くも財政的な困難に直面している。
(4)不登校ぎみの生徒,高校中退者に対する支援には,学校の手が届いていない。地域レベルでの子ども・若者支援機関が,そうした若者への支援を行なっている実態がある。
以上の点については,来年度,さらに継続的に調査研究していく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画どおりに研究が進展しているが,高等学校における取り組みだけを見ていても,十分につかみきれない問題があることがわかってきた。不登校ぎみの生徒や中退者を支援しているのは,学校ではなく,地域の子ども・若者支援センターのような機関であることが判明したため,今後はそれらについての調査研究を掘り下げていく必要がある。

Strategy for Future Research Activity

これまで通り,高等学校における取り組みについての調査を継続していくと同時に,不登校ぎみの生徒や中退者を支援している地域の子ども・若者支援センター等の機関の役割についても実態調査を進めていく。

  • Research Products

    (2 results)

All 2011

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 進路を選択するときの方向感覚を2011

    • Author(s)
      児美川孝一郎
    • Journal Title

      われら高校生

      Volume: 1514号 Pages: 2-2

  • [Journal Article] 就職困難な時代におけるキャリア教育2011

    • Author(s)
      児美川孝一郎
    • Journal Title

      教職研修

      Volume: 20120年1月号 Pages: 46-48

URL: 

Published: 2013-06-26  

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