2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530889
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
日浦 直美 関西学院大学, 教育学部, 教授 (80181056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今津屋 直子 関西学院大学, 教育学部, 教授 (70309441)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 食育 / 共食 / 小学校教諭 / 保育者志望学生 |
Research Abstract |
本研究は、就学前教育・保育施設における共食が、他者への共感や連帯感をもつ機会としてどのように機能しているか、幼児期の共食と人間関係の育ちに関する教育的意義を把握し、共食時の保育者の援助の指標を検討して、保育者養成や現職教育に活かすことを目的としている。 平成24年度は、就学前の家庭外の集団生活における共食場面について検討する上で、保・幼・小の連携の視点から、平成23年度に行った「小学校教諭の食育に関する意識と実践の実態」に関する調査結果について、平成24年5月11-13日に開催された日本家政学会第64回大会で発表した。加えて、将来、幼児の食育に関わる可能性がある保育者志望の学生の食育および共食に関する意識を把握するため、平成25年1月に、兵庫県にある私立大学教育学部の教員・保育士養成課程に在籍する学生(4年生118名)を対象に、質問紙調査を行った。その結果より、学生の食育に関する知識・意識の特徴を整理すると共に、彼ら自身の食生活の現状と教員・保育士養成の課題について検討した。なお、本調査結果の分析と考察については、平成25年5月に開催される日本家政学会第65会大会で発表予定である。 上述の、保育者志望の学生を対象とした質問紙調査結果は、本研究目的の遂行上、保育者の援助の指標を検討する上で、また、保育者養成や現職教育の課題を検討する上で必要かつ重要な資料を提供するものである。また、学会発表は、関係領域の研究者との情報交換の機会となり、研究の深化のために非常に有意義であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、就学前教育・保育施設における共食が、他者への共感や連帯感をもつ機会としてどのように機能しているか、幼児期の共食と人間関係の育ちに関する教育的意義を把握し、共食時の保育者の援助の指標を検討して、保育者養成や現職教育に活かすことを目的としている。この研究目的のため、これまで、兵庫県下の全認可保育所の保育士(5歳児クラス担任)、全公私立幼稚園の教諭(5歳児クラス担任)、全小学校の教諭(1年生の担任)、保育者志望の学生(大学4年生)のそれぞれを対象として、食育と共食に関する実態調査を実施し、その成果を毎年、日本家政学会で発表してきた。今後は、幼稚園・保育所での共食時の参与観察を通して、保育者の援助の実際を分析し、その課題を明確にする必要がある。また、援助の課題を考察する上で、幼稚園・保育所に勤務する保育者自身の食生活の実態を把握する必要があるため、このことに関する保育者対象の調査を行うことを予定している。 これまでの実態調査結果と今後の調査結果を基に、保育者の援助について検討を加え、その結果を論文にまとめて投稿すること、さらに、報告書を作成することが今後の課題である。 これまでの研究実績と今後の課題から、当初研究目的の現在までの達成度は、70%程度と思われる。研究代表者、研究分担者共、研究がスタートした時点に比べ、大学での職務上の責任が増したことが原因で、質的研究のフィールド選定と参与観察の実施が遅れているため、達成度についての区分を「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は以下の手順で研究を進めていく方針である。 1.幼稚園・保育所での共食時参与観察から、保育者の援助の課題を、特に人間関係の観点から整理する 2.幼稚園・保育所に勤務する保育者自身の食生活の実態調査を行い、これまでの調査結果との関連を検討する。 3.これまでのすべての調査結果から、共食時の保育者の援助の指標を検討し、整理する。 4.以上を論文および報告書にまとめる。
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Research Products
(1 results)