2012 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア諸国・地域における大学院入学者選抜方法の比較研究
Project/Area Number |
22530915
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
南部 広孝 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (70301306)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 教育学 / 東アジア / 大学院 / 入学者選抜 / 中国 / 台湾 / 韓国 / 高等教育 |
Research Abstract |
研究計画の最終年度にあたる今年度は,対象とした各国・地域(日本,中国,台湾,韓国)における高等教育制度及び大学院教育に関する文献収集を行うとともに,大学入学者選抜制度,大学院入学者選抜制度に関する文献の収集・分析を行った。また,中国(北京師範大学)と韓国(国立ソウル大学,梨花女子大学)で聞き取り調査を行い,申請者が台湾(国立台湾大学,国立台湾師範大学)を訪問した機会や,海外の研究者・関係者が来日した機会を利用して関連情報の収集を進めた。そのうえで,4か国・地域における大学入学者選抜制度,大学院入学者選抜制度の比較考察を行った。 その結果,次の3点が明らかになった。第1に,各国・地域とも大学入学者選抜と大学院入学者選抜との間には,政府の関与の強さや国レベルでの統一の度合い,選抜方法等の点で,一定程度の共通性が見られた。第2に,各国・地域において選抜にタイする考え方には大きな相違があることが確認された。第3に,他方どの国でも,大学院入学者選抜は,大学入学者選抜に比べると大学(募集単位)の自主性がより大きく反映されるしくみとなっており,(日本はやや異なるが)筆記試験の比重が相対的に低いことがわかった。このことは,各国における違いにもかかわらず,選抜で考慮する点が段階によって異なるという点については同様の傾向があることを示している。これらの知見は,今後東アジア諸国・地域における教育や大学教育及び大学院教育のあり方などについて研究を進めるうえで重要な手がかりとなると考えられる。 本研究の成果は,報告書『東アジア諸国・地域における大学院入学者選抜制度の比較研究』(京都大学大学院教育学研究科,2013年3月)としてまとめた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|