2011 Fiscal Year Annual Research Report
大学経営における総合的問題の分析と解決を促進する情報基盤の構築
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22530921
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森 雅生 九州大学, 大学評価情報室, 助教 (20284549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 英一 九州大学, 大学評価情報室, 准教授 (60336039)
小湊 卓夫 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (30372535)
佐藤 仁 福岡大学, 人文学部, 講師 (30432701)
高森 智嗣 九州大学, 大学評価情報室, 助教 (80583103)
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Keywords | 教育情報システム / 大学評価 / データウェアハウス / 質保証 / 機関調査 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、情報科学の観点から、大学情報を効率的に収集するモデルの形成と情報基盤の構築〔情報基盤構築研究班〕することと、大学行政の観点から、大学経営に置ける総合的問題を多角的に分析する手法とシステムの提案〔大学行政分析研究班〕をすることの2点である。 平成23年度は次の3つの課題について研究を進めた。(1)国内の大学(特に国立大学法人)が抱える評価情報収集に関する課題の明確化、(2)大学経営の問題分析に対する情報基盤の役割と機能の明確化、(3)情報収集と分析ツールの情報システムモデルの提案、である。 日本国内の大学評価制度は複数あるが、自己点検・評価が制度の基礎となっており、教育研究についての点検項目には共通部分が多い。その共通部分である評価項目ごとに根拠データを蓄積し、自己点検・評価活動を効率的に行う大学評価ウェアハウスとそのバックエンドデータベースである大学情報データウェアハウスを構築した。また、機関調査活動を効率的に行う為に、マッシュアップ技術で上述のデータウェアハウスを組織的に共有する情報技術を提案した(研究課題(3))。 また、大学行政分析研究班は、次の3つの研究を行っている。まず、国立大学法人の法人評価の報告書と評価結果を見比べ、その現状を分析した。さらに、大学自身が大学の質をどのように捉えているかを、大学評価を通して分析を行った。これらの分析と、所属している大学評価情報室での業務を踏まえ、大学の現場と高等教育を取り巻く社会の視点から、大学情報データベースのあり方について一つの提案を行った(研究課題(1))。 さらに、大学経営の問題分析、即ち機関調査を担当する全国の国立大学法人の理事およびを対象に、この問題にかかわる情報基盤に対する意識についてアンケート調査した(研究課題(2))。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記、9.研究概要に述べたように、研究の目的に沿って本年度予定していた3つの研究課題については、目的を達成し一定の成果を得た。よって、研究計画の実施はおおむね順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
情報基盤構築研究班は、大学情報データウェアハウスに実装した分析クエリ(数値分析プログラム)を、その分析を説明する自然言語による記述とともに管理する事で、過去の分析を効率的に利用できるクエリ検索システムを提案する。大学行政分析研究班は、第2期の大学評価にあげられている評価項目とこれまでの事例調査から、学生の個人修学記録やアンケート調査の分析手法の提案をする。 また、これまでの研究課題の成果を踏まえ、平成24年9月にシンポジウム「大学情報・機関調査研究会」を開催する。
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Research Products
(6 results)