2011 Fiscal Year Annual Research Report
高校教育改革に取り組む教師の改革対処型指導力の形成過程
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22530937
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
南本 長穂 関西学院大学, 教職教育研究センター, 教授 (60108371)
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Keywords | 高校教育改革 / 高校教師の指導力 / 高校生の学習観 / 高校生の進学観 / 高校長調査 |
Research Abstract |
本研究の目的は、近年の高校教育改革の成功に向けて高校教師がどのように取り組んでいるかを明らかにすることである。 平成23年度に取り組んだ1つ目は、とりわけ、近年の大学進学重視の風潮の下、進学に積極的に取り組み、一定の教育成果を上げている高校を取り上げ、在籍する高校生の学習と生活を明らかにしようとしたことである。普通学科、とりわけ進学に傾斜した教育を実践している高校を取り上げて、当該高校で学ぶ生徒の生活と学習がどのような現状にあるかを探った。高校1年生と2年生に対して、3月の学年末に、学習と生活に関する意識調査を実施した。学習観と生活観を探ることにより、改革の進む高校での生徒の特徴を実証的に把握理解し、生徒からみた高校の問題点と課題、期待を明らかにしようとした。これを通して、進学重視の普通科の改革の課題を検討している。 2つ目に取り組んだことは、専門学科高校における教師の教育活動や指導上の重点目標を明らかにし、今、教師に求められていることは何か、とりわけ、今日の高等学校教育の課題に対応できる、高校教師に求められる指導力とは何かを中心に、明らかにしようとした。各高校の高校生の現状に応じた教育の取り組み、その取り組みに求められる具体的な指導力、今後の高校教育の改善・改革の方向等に関して、専門学科高校の校長1,100名に対する郵送調査を行い、550名を超える回答を得ている。現在、最後の回収作業と分析作業を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査の時期が、その年度の成果を含めた回答を期待するゆえに、調査時期が年度末になり、どうしても分析作業が遅れるが、目的を達成する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度が最終年度なので、研究目的を達成する予定である。なお、高校生に対する調査に関しては、研究上の有効性を再吟味し、多様化政策のもとで高校の個性化が進む状況を勘案し、特徴ある教育課程をもつ高校に焦点を合わせ、高校生の学習観と進学観にみられる高校間の差異を解明することに力点をおくよう少し変更を加えている。
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