2012 Fiscal Year Annual Research Report
図画・手工教育の軽視・無用視に関する歴史的研究-逆説的教科存立論確立の試み
Project/Area Number |
22530964
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
礒部 洋司 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (70151446)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 各教科の教育 / 図画・手工 |
Research Abstract |
本研究は、期間内に出来る限り多くの明治・大正期を主とする図画・手工教育に関する雑誌記事・論文、単行本等の歴史的資料を収集し、このデータを筆者が以前に科学研究費補助金を得て作成したデータベース(ファイルメーカー・プロによる関係文献資料目録)に加え、その拡充を図ると共に、主要文献資料のPDFファイル化を進めることとした。そしてこれらの作業を進める中で、資料に書かれた図画・手工教育に対する非難・軽視・無用論等を抽出、整理・分析することによって、逆説的にではあるが美術教育の必要性と存立理由に関する実質的で、総合的な考察を行おうとするものであった。 研究の成果として、まずはデータベースについてそれまでの6,534データに5,862の新規データ(本研究期間以前の収集資料も含む)を加えることができた。結果、合わせて12,396データを搭載した明治・大正期(昭和前期分も一部混じる)美術教育関連資料目録が出来あがった。また、主要文献のPDFファイル化もかなり進み、雑誌記事・論文等複写物のうち三分の一程度が収録できている。 データベース、PDFファイルともまだ未整備の部分が残るが、今後できるだけ早く公表し、希望者は自由に閲覧が可能な状態にするつもりである。いわずもがなではあるが、これらの資料は後進らによる今後の美術教育史研究に資する所は大であると考えている。 なお、図画・手工に関する非難、軽視・無用視論等に見る両科の問題点は、設置されたころから今にそのまま残るもの、完全に解消されたもの、時代の進展によって新たに生じていったもの等に分類できるがいずれにせよ、その解消策を提示することが教科存立を説明する要因の一つであることがあらためて確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)