2010 Fiscal Year Annual Research Report
3Dアニメーションを中心としたCG表現指導法の一般化
Project/Area Number |
22530966
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
上山 浩 三重大学, 教育学部, 教授 (90223510)
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Keywords | 子どものCG表現 / 3Dアニメーション / メディアリテラシー / モデリング / PBLチュートリアル / ピア・サポート / 美術教育 / 両眼立体視 |
Research Abstract |
本研究は、3Dアニメーション制作を教材として実施可能とするための基礎研究であり,PBLとピア・サポートを導入した授業実践を一般化するためのシステム構築と,サポータ養成を中心とした指導法の開発を目的とする。 本年度は,3DCGの教材としての理解を進める上での緊急の必要性から,その普及が視覚文化の今日的な状況を代表する3D(両眼立体視)映像環境との関係から3DCG表現の成り立ちについて改めて分析し,3D映像環境の普及に伴う3DCG表現指導法の変容の可能性について検討するとともに,システム構築に重点を置きながらPBLとピア・サポートに適した環境の開発を行った。その結果以下の事項を明らかにした。 ・3DCGによる立体視映像の制作の一般化に伴い,仮想の二眼カメラの設定の自由度画により,表現スキルの新たな局面が顕在化する。 ・立体視環境を直接利用したモデリングシステムが一般化すれば,その利用により3DCG表現に伴う困難の多くは解消されるが,一方で仮想現実に対するリテラシーの強化が必要になる。 ・システム構成の一要素としてのアプリケーションソフトウエアは,その機能や利便性に不十分な点があってもフリーウエアを用いることで,学校外でのPBL的共同学習を誘発し,表現の深化につながる極めて高い学習効果が認められた。 ・表現技術獲得におけるネット上の情報資源をPBL学習の効率的に進める効果が認められた。 ・グループ学習において,同一大画面上での各作業画面の共有に,ピア・サポートを促進する潜在的な効果が認められた。 これらの内容は,途中経過として,美術教育学(美術科教育学会誌)第32号に論文として投稿し掲載された。また,富山大学で開催された第33回美術科教育学会全国大会にて,平成23年3月26に口頭にて発表した。
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Research Products
(2 results)