2011 Fiscal Year Annual Research Report
ESDに基づく科学技術リテラシーとPISA型学力育成を目指した新しい教育課程開発
Project/Area Number |
22530970
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
谷口 義昭 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (50240859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮川 秀俊 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (30181986)
魚住 明生 三重大学, 教育学部, 教授 (80345545)
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Keywords | ESD / PISA / 科学技術 / リテラシー / 教育課程 / 教科書 |
Research Abstract |
中学校では新学習指導要領(平成24年度から完全実施)のもとで新しい教科書が発行された。新教科書にESD(持続発展教育)の理念が導入されているか否かを、技術・家庭(技術分野)の教科書に注目して、ESDに関係する用語の出現数を定量的に分析した。その結果、「持続可能な社会」、「環境」、「エネルギー」などESDに関係する用語が多く記述され、技術・家庭の教科がESDの推進に大きく寄与していることがわかった。新しいPISA型教育カリキュラムとして、レゴ・ブロックを用いてエネルギー交換を目的としてロボット製作を実践した。授業にタブレット型コンピュータを併用することによって撮影機能を用いることで動的な解析が可能となり、自ら考え、製作過程で生じた課題を個別に、またグループで解決することができた。学習の最後にプレゼンテーション活動を行うことで言語活用能力の育成にも寄与できることを明らかにした。中学校の教科である理科と技術を融合した「21世紀型スキル」を意図したロボット教育において、ものづくりを導入することで科学技術の認識と問題解決能力の育成に繋げることが出来た。奈良県大和郡山市特産の金魚の飼育を生物育成の領域として技術・家庭の授業に導入する可能性を検討した。水質浄化フィルターの種類別効果、画像による自動観察システム、自動給餌方法等を考案してきた。また、木材を使った楽器を教材化するために、響版と音の関係を理解できる教材を考案し、技術的素養を育成するものづくりと理科の学習を連携できる可能性を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で得られた新しい教育課程の評価を受けるために、教育現場で一部実践してきた。
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Strategy for Future Research Activity |
実践例を増やして、生徒から多くの評価を受ける予定である。研究の最終にあたる本年度は、基礎的データと実証実験データを取りまとめ、報告書を作成する予定である。
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