2010 Fiscal Year Annual Research Report
特別支援教育における現職家庭科教師の力量形成教育プログラムの開発
Project/Area Number |
22530980
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
伊藤 圭子 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (50184651)
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Keywords | 現職家庭科教師 / 特別支援教育 / 力量形成プログラム |
Research Abstract |
特別支援教育のうち特に特別なニーズを要する子どもを包含した通常学級での家庭科授業に焦点をあて、行動コンサルテーションを用いて、特別支援教育における家庭科教師の現職教育プログラムを開発するため、本年度は次のことを実施した。1)特別なニーズを要する子どもが在籍する通常学級における家庭科授業を録画・録音し、特別なニーズを要する子どもの学習状況を逐一文字化し質的分析を行った結果、その子どものアセスメント-問題行動のきっかけー問題行動-それに対する教師などの対応の連鎖に負のスパイラルが生起していることが明らかとなった。さらに、先行授業実践を収集・検討し、子どもの特別なニーズに応じた支援方法について明らかにした。2)義務教育段階の各教科における教師支援のためのコンサルテーション研究に焦点をあてて、インクルーシブ教育および行動コンサルテーションに関する文献、資料を収集し検討した。コンサルテーションに際しては、これまで教師のスキルアップのための訓練・研修が多忙な教師にとって負担である傾向がみられたが、韓国のインクルーシブ教育にかかわる現職教員教育の取り組みが本研究における現職教育プログラムの開発にあたっては、参考となることが示唆された。3)特別な配慮を要する子どもが共に学ぶ通常学級での家庭科授業を実践したことのある教師が、授業において「困難に感じた状況」とそれに対して経験上「有効であったと思う方法」を分析し、その関係を検討した。
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