2011 Fiscal Year Annual Research Report
学士力を保証するPBLテュートリアルの学習過程とテュータ力量形成の実践的研究
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22530989
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
徳本 弘子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (00315699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
添田 啓子 公立大学法人埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (70258903)
鈴木 幸子 公立大学法人埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (30162944)
國澤 尚子 公立大学法人埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (20310625)
丸岡 弘 公立大学法人埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (80325985)
佐藤 雄二 公立大学法人埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (10196280)
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Keywords | PBLテュートリアル / スタディ・スキルズ / 議論過程 / 認知葛藤 / 習得 / 発話分析 / 相互作用 / テュータの役割 |
Research Abstract |
初年次全学生に学士力の基礎としてスタディ・スキルズ習得を目的にPBLテュートリアルを必須にしている。PBLテュートリアルは議論しつつ問題を解決することで様々な能力が習得されると言われている。しかし、議論すればかならず能力が習得されるとは限らない。問題解決の議論の中で能力が習得できるためには、学生が議論場面で認知葛藤を経験し、知識が再構築された場合とされている。そこで,議論の中で認知葛藤(「学習者が学習内容・課題がうまく理解できない,やろうと思うがうまくできないで困っている状態」と定義)が発生するといわれる議論中の操作的トランザクションの発話を手掛かりに、議論中の発話の質と学生の説明(知識の再構築)がどのように変化していくのか見ていく。本年度は「初年次の学生が,PBLテュートリアルの議論過程で認知葛藤を乗り越え知識獲得,説明構築ができるようになる過程を明らかにする。」ためのデータを以下のように収集した。(1)過去の議論過程の録画から、学生が議論の初期に議論できない状態から、その後学生が議論内容を説明構築できるようになったグループを抽出した。(2)テュータ経験5年以上のテュータが担当するグループで承諾が得られた3グループの全議論過程を録画・録音した。議論終了後学生のインタビューを行い録画・録音した。これらのデータを分析できるようテキスト化した。研究成果については初年次教育学会誌に投稿し掲載された。研究成果を取り入れたDVD作成のための準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
23年度はデータ収集を計画しており予定どおりデータ収集できた。また、24年度の分析にむけてデータをテキスト化し分析できるよう準備できた。ただ予定した海外の学会発表は、スケジュール等の調整ができず参加できなかったため計画した予算使途の変更をおこなった。よっておおむね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究はPBLテュートリアルを用いた授業実践の実証的研究である。そのため研究成果を、PBLテュートリアルの授業構築に役立ててもらいたいと考えている。そこで今までの研究成果も踏まえてPBLテュートリアルのDVDを作成することとした。
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Research Products
(1 results)