2012 Fiscal Year Annual Research Report
優れた体育授業を創造する教師の実践的力量形成に関する実証的研究
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22530996
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
山口 孝治 佛教大学, 教育学部, 准教授 (50460704)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 体育授業 / 授業研究 / 実践的力量 / 教授戦略 |
Research Abstract |
本年度は,「体育授業における教授戦略と学習戦略の関連性の検討」及び,「体育授業における学習成果を高める教授戦略のあり方の検討」を目的として研究を進めた。 まず,4名の被験教師による小学校5年生「ハードル走」の授業実践を対象に,彼らの教授活動が児童の学習成果(態度と技能)にどのような影響を及ぼすのかについて検討を試みた。その結果,授業設計段階における教師の実践的思考様式(「運動のつまずきの類型とその手だて」の構成力)の相違が児童の技能面での学習成果の向上に影響を及ぼしていること,課題形成・把握場面における教授戦略が課題解決場面における教授戦略よりも学習成果(態度)に大きく影響を及ぼすことが,それぞれ明らかになった。 次に,小学校5年生9名の児童を対象に,彼らを技能面から3名ずつ上位群・中位群・下位群に分け,バスケットボールの授業時における発語内容の分析を「量」的,「質」的観点から試みた。その結果,中位群の発語量が最も多く,下位群の発語量が最も少なかったことが認められた。さらに,下位群の児童は「私語」の割合が多く,これらの背景として,運動教材に対する知識が他群に比して不足しているものと推察された。 以上より,児童の学習成果,とりわけ低位な児童のそれを高めるためには,教師のつまずきの類型とその手だての知識を豊富に有すること,その上で,課題形成・把握場面における児童への働きかけ(特に低位な児童への働きかけ)が重要であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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