2012 Fiscal Year Annual Research Report
伝統的な歌唱法を生かした、小・中学校音楽科授業のためのアイヌ歌謡の教材化
Project/Area Number |
22531003
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
石田 久大 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (30193329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 道雄 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (10344540)
杉江 光 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (40271720)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アイヌ歌謡 / 地域 / 伝承音楽 / 伝統的発声法 |
Research Abstract |
北海道先住民族であるアイヌには、数多くの座り歌や踊り歌が伝えられている。(以下 座り歌・踊り歌のことをアイヌ歌謡と呼ぶ。ユーカラはここには該当しない)しかし、それらの歌謡本来の美的な価値が、一般の人々の間において十分に知られているとは言い難い。本研究の目的は、アイヌ音楽文化の価値を小・中学生に理解してもらうために、アイヌ歌謡における伝統的な歌唱法を踏まえながら、音楽科表現活動の教材として開発してゆくことにあった。研究初年度からの2年間は、旭川近文に伝わるアイヌ歌謡を、道立図書館において古い録音から注意深く聴き、その特徴について探った。また、近文の古老より直接歌を聴き取り、それに関する情報を収集した。今年度の初めまで引き続き収録調査を行ったが、今年度中盤では調査・収録された曲のうち教材として適切なアイヌ歌謡であるかについて選定をした。その際、北海道全域に共通な歌謡があるか、音楽的にあるいは歌詞の内容から学校教育の中で扱う為にふさわしい歌謡であるか、また、親しみやすい歌謡であるかなどを判断の軸に据え、いくつかを抽出した。 年度の後半では、アイヌの伝承音楽の教材化を具体化するために、現場の教師が授業であるいは教材研究のために参考となるDVDを本研究の成果物として作成した。DVDの内容は、鑑賞編として近文に伝わる舞踊である弓の舞、トドマツの踊り、挨拶の踊りを、歌謡としては坐り歌、踊り歌を収録し、実践編として坐り歌と踊り歌は授業の場面で生徒達とDVDを見ながら練習できるように作成した。また、伝統的な歌唱法についての解説編なども収録した。また、DVD、アイヌ歌謡の解説の他に、付属の解説書にはアイヌ歌謡を譜面化し掲載した。作成したDVD(「近文のアイヌ舞踊と歌謡」DVD 解説書付き)は、取材地である近文を中心とする上川地区の小中学校に配布予定である。(200部)
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)