2010 Fiscal Year Annual Research Report
特別活動領域の「ライフデザイン力」育成を核とした食育プログラム開発と効果測定
Project/Area Number |
22531026
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
白松 賢 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (10299331)
|
Keywords | 特別活動 / 食育 / ライフデザイン / プログラム開発 / 効果測定 / フェアトレード |
Research Abstract |
本年度、計画に従って主として次の3点を実施した。第1に特別活動領域における「ライフデザイン力」育成プログラムの構築・試行と「ライフスタイル内省力」育成の観点からの「食育プログラム」の整理・再構成を行い、「人間関係づくりを核とした食育教材」を開発した。この教材を用いて、実践研究を行った。実践分析では、「人間関係の大切さ」「普段の生活習慣や食の在り方」への記述がみられるかどうか、を焦点として、小学校1校と対照分析の中学校1校のドキュメント分析を行った。結果、小学校では、問題行動に陥らないライフスタイル内省力・デザイン力の要素として、55%の児童が「生活習慣」の大切さに言及した記述を行い、45%の児童が「人間関係の大切さ」に言及した記述を行っていた(重複回答あり)。また中学校に比べ、その比率の高いことを明らかにした。第2に「問題解決能力」育成プログラムに関して、主としてフェアトレード・アプローチによる「問題解決プログラム」のための教材開発を行った。モザンビークにおける「食とフェアトレード」に関する調査から得られた映像資料を基盤として「国際理解(ESD)と関連化した食育教材開発」を行い、小学校6年生2校(1校では3時間実践、1校では1時間実践)を行った。第3に、トライアンギュレート法による効果測定尺度(試行版)を「IKR調査尺度」を基盤として構成し、試行実践・効果測定を行った。とりわけ、カリキュラム関連化を行ったフェアトレード・アプローチによるプログラム内容は、自然や環境との共生意識や徳育的能力の高まりと深く関係をもっていることなどを明らかにした。
|