2011 Fiscal Year Annual Research Report
特別ニーズ教育へのブレンディドラーニング応用のための利用者モデルとユーザビリティ
Project/Area Number |
22531050
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
熊井 正之 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 教授 (60344644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 信一 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 教授 (50210969)
中島 平 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 准教授 (30312614)
松浦 淳 青森中央短期大学, 幼児保育学科, 講師 (50612462)
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Keywords | 特別ニーズ教育 / ブレンディドラーニング / 利用者モデル / ユーザビリティ |
Research Abstract |
1.障害事例へのブレンディドラーニング応用の試行とユーザビリティの包括的分析の試行と利用モデル検討・・・障害事例の日常的学習場面への参与観察と半構造化面接から困難さと支援ニーズの把握を継続した。現有のeラーニングシステムを使用したブレンディドラーニングのサンプル教材を実験的に提供し、これまで用いてきた人間中心設計の定性・定量的手法に新たに生体測定手法を組み合わせ、ユーザビリティの包括的分析の試行を継続し、データを蓄積した。それらを基に障害学生・生徒における典型的利用モデルのプロトタイプ構築を検討した。具体的には、i)Performance-related measurements(システムとサンプル教材を用いるタスクに取組んでもらい、正答率、完了率、援助有完了率等を実験的に測定)、ii)知覚活動測定法、iii)生体測定手法(恣意的応答が比較的困難な脈波を測定してタスク実施時の負担感を評価)、iv)評定尺度法(主観的タスク完了感、有効感、主観的負担感・疲労感、継続利用希望度等を質問紙とNASA-TLX等の電子評定ツールで測定)を用いた。 2.特別ニーズ教育へのブレンディドラーニング応用をめざしたユーザビリティの包括的分析・・・実際に運用されているブレンディドラーニングのシステムと教材を材料に包括的分析を開始した。具体的には、1のi)、ii)、iii)、iv)に加え、v)Thinking aloud法(利用日寺の内言を外言化してもらいつつタスクを実施して言語と非言語行動を記録)、vi)観察・Interview(現場での観察とインタビューを並行して実施)を用いた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
震災の影響で交付予定額からの減額の可能性があるため「7割を限度として執行」との通知があり、1学期終了後の期間(8、9月)に計画していた学生等を被験者とする試行の一部は延期となった。10月下旬に全額支給の通知があり、その後は当初の計画以上のペースで検討を進め、延期していた試行も一部規模を縮小して2学期終了後の3月に実施し、現在、分析中である。年度全体としては「おおむね順調に進展」と評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度は、23年度末に開始した「特別ニーズ教育へのブレンディドラーニング応用をめざしたユーザビリティの包括的分析」を継続実施する。また、これまでの結果から、ブレンディドラーニング教材とシステムのユーザビリティの現状・課題とその要因、典型的利用の類型ごとの簡易な解決手法を検討する。
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