2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22531052
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
猪平 眞理 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (70232577)
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Keywords | 視覚障害 / 乳幼児 / 早期支援 / 視覚活用 / 重複障害児 / 盲学校 |
Research Abstract |
本研究の2ヵ年目は、1ヵ年目の最後に日本弱視教育研究大会で発表した「肢体不自由・知的障害を併せ有している資格障害幼児の視覚活用への支援」の論文の投稿から始まった。これは副題-視覚活用実態把握表(試案)を活用した事例研究から-として検討を加え、日本弱視教育研究会発行の「弱視教育」第49巻1号(H.23年6月発行)に掲載された。本研究の目的にある近年増加する重複障害児の早期視覚活用の支援に役立てる視覚活用実態把握表を試案としても提案できた成果は大きかったといえる。 一方、研究計画にある医療との連携を生かす支援を考えるため、猪平が主宰する全国視覚障害早期教育研究会の研修会を平成23年11月に守田好江氏(視能訓練士、ロービジョンセラピスト)による「見えにくさのある子どもの支援」をテーマに開催し、さらに平成24年1月に全国視覚障害早期教育研究会第13回沖縄大会で釣井ひとみ氏(臨床心理士、視能訓練士)による「重複障害児の視る活動を支える環境調整と初期的視覚活用を育てる取り組みについて」の講演を設定した』後者は160名の参加があり、このことを通じて関係者に視覚障害のある乳幼児の早期からの視覚活用支援の重要性に対する認識を高めることができた。 加えて今年24年3月には全国の視覚障害乳幼児の支援を行う66校の視覚特別支援学校(以下盲学校)に実態調査を行い、100%の回答を得たが、盲学校の早期の支援を受けた子どもの就学は盲学校小学部だけではなく、特別支援学校や通常の小学校に進む多様化が進んでおり、視覚活用等を含めた早期からの支援にニーズのあることを確認するものとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
視覚障害乳幼児に対する視覚活用の支援について、1ヵ年は計画以上に進んで成果を上げたが、2ヵ年目の中心はこの成果を生かす土壌作りの方に力を注いだ形になった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究を進めてきた中で視覚障害乳幼児の視覚活用を図るには。身体運動をはじめ認識力の向上など子どもの全体発達を促すことの重要性を改めて確認することとなった。 当初は本研究の報告として視覚障害乳幼児の視覚活用に特化した教師教材のDVDを作成することとしていたが、現在は視覚障害乳幼児の全体的な発達を支援する内容の中に視覚活用の促進への方法を盛り込む方法を検討している。
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