2013 Fiscal Year Annual Research Report
按摩マッサージ療法のエビデンスに基づいた職域の開拓:緩和ケアチームへの参入
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22531058
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
殿山 希 筑波技術大学, 保健科学部, 准教授 (50341756)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 医療・福祉 / 補完代替医療 / 按摩マッサージ / ランダム化比較試験 / がんサバイバー / パーキンソン病 / 身体心理療法 / ソマティックス |
Research Abstract |
1.パーキンソン病患者に対する按摩療法の効果の研究 23~24年度には、研究対象の変更も視野に入れて、パーキンソン病患者に対する按摩療法の臨床研究を行った。その研究期間を終えて、データクリーニング、解析のやり直しを行い、今回の臨床研究の最終結果を学会で発表した。 2.がんサバイバーに対する継続的按摩療法の効果:ランダム化比較試験の継続 平成24年度にランダム化比較試験プロトコル完成、筑波技術大学医の倫理委員会承認、インターネットにて試験公開、平成24年10月13日から2年間の試験期間で研究を開始して、現在、約1年半を経過した。今年度の新たな登録者数は20人であった。按摩8回継続群と2ヶ月間コントロール群(試験終了日に按摩1回施術)に分けて被験者を割り付け、試験を継続させながら、プロトコルデザインの論文を執筆して投稿、発表した。 投稿論文の査読に当たったというカナダUniversity of British Columbia (UBC)のDr. Antony Porcino (Executive Editor, International Journal of Therapeutic Massage & Bodywork; Project Director, CAMEO (Complementary Medicine Education and Outcome) Research Program, UBC School of Nursing and the BC Cancer Agency)の訪問を受けた。デザインについて議論し、今後の課題を話し合った。また、手技療法に含まれる日本にはない療法(いわゆるbodyworkやmovement therapiesに属する数々の療法)について概説を受けた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
予備研究を基に妥当な被験者数を再計算したところ60人となり、科研申請時に予想していた数(30人)を大幅に超えたため。他施設所属の研究協力者がランダム化比較試験プロトコルの適格基準に合った患者をリクルートしている。平成25年度登録者は20人であった。平成25年度終了時点で登録者数は29人、試験終了者数は26人、試験中が3人である。公表したランダム化比較試験期間(2年間)である平成26年10月12日までにあと30人を募り、試験を実施する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度も、ランダム化比較試験期間中は引き続き被験者を確保して試験を継続する。 この期間に先行研究のメタアナリシスなどを行って、試験終了とともに統計解析を行い、結果を執筆、発表できるように準備しておく。 一方、妥当被験者数に達しなかった場合には、試験期間を延長するか否かの選択を、経費面や時間も視野に入れて、再考する。
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