2012 Fiscal Year Annual Research Report
どのようなビデオセルフモデリングが自閉症児の行動形成に有効であるか
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22531069
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大竹 喜久 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (00304288)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 自閉症スペクトラム / ビデオセルフモデリング |
Research Abstract |
ビデオセルフモデリング(VSM)の効果に影響を及ぼす要因について,過去3年の間に収集された30事例(対象児童は自閉症スペクトラム障害児13名)の結果を基に分析を行った。効果量はNAP (Non-overlap of All-Pairs)を用いた。 1.標的行動を「課題の持続」(N = 7),「社会/コミュニケーション行動」(N = 12),「日常生活スキル」(N = 9),「移行」(N = 2)の4群にわけ,その平均値を求めると,それぞれ49.7% (SD = 18.9),76,4%(SD = 9.91),75.7%(SD = 21.6),70.3%(SD = 6.65)であった。Kruskal-Wallis検定を行った結果,有意差が検出された(χ2(3) = 8.12, p <.05)。多重比較の結果,「課題の持続」と「社会/コミュニケーション行動」との間に有意差が検出された(p < .05)。 2.自然場面でプロンプトを十分に与えて正反応を生起させたところをビデオ撮影し,編集時にプロンプト提示の部分を削除することによって作成されたビデオを視聴させた「削除VSM」群(N = 20)と,任意の場所(安心できる場所)において,プロンプトを与えて正反応を生起させたところを撮影するとともに,その映像を自然場面の映像に重ね合わせ,任意場面の背景のみを削除することにより,あたかも対象児が自然場面で標的行動を出現させているように見えるビデオを作成し視聴させた「人工VSM」群(N = 10)の効果量平均値は,それぞれ68.6%(SD = 22.6),71.4%(SD = 10.0)であった。Kruskal-Wallis検定の結果,有意差は検出されなかった(χ2(1) = 0.04, p > .05)。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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