2012 Fiscal Year Annual Research Report
縞視標を用いた重度・重複障害児に対する教育的視力評価に関する研究
Project/Area Number |
22531070
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小林 秀之 筑波大学, 人間系, 准教授 (90294496)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 教育的視力評価 / 縞視標 / Lea GRATINGS視標 / 重複障害 |
Research Abstract |
①Lea GRATINGS視標が他の視力検査と同一の視力値を評価することが可能であるのかの検討と,②Lea GRATINGS視標を用いた教育的視力評価を実際的に行い,その活用のあり方についての検討を目的とした。 ①の協力者は前年度からデータを追加し54名であり,平均閾値視角から換算した視力値は,Lea GRATINGS視標0.2,近距離視力0.1,森実式Dot Cards0.1,Teller Acuity Card0.1となり,Lea GRATINGS視標は高めの視力値が評価されている。Lea GRATINGS視標と近距離視力,森実式Dot CardsおよびTeller Acuity Cardとの相関係数は,それぞれ0.69(F(1,52)=47.3,p<.01),0.29(F(1,52)=4.63,p<.0.5),0.40(F(1,52)=10.12,p<.01)であり,近距離視力との相関が高く出ている。Lea GRATINGS視標による教育的視力評価においては,各視標と同様に導入できるが,若干高めの値が評価されることを念頭に実施することが重要であることが示された。 ②の実際的な検証については3名の重複障害児を対象とし,そのうち2名はTeller Acuity Cardによるものとほぼ同等の評価が得られ,Teller Acuity Cardによる評価ができなかった1名はLea GRATINGS視標による測定でも明確な反応は見られなかった。また,測定できた2名のうち1名は視標の提示距離が長くなると集中が難しい傾向が示され,もう1名は視標を上下左右方向に移動する際に追視する様子が見られTeller Acuity Cardよりも反応が取りやすいことが確認できた。小数事例ではあるが,反応に留意しつつ用いることでLea GRATINGS視標を教育的視力検査に十分活用できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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