2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22531077
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Research Institution | Nakamura Gakuen College |
Principal Investigator |
笠原 正洋 中村学園大学, 教育学部, 教授 (10231250)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 児童虐待 / プログラム開発 / 保育者 / 関係機関 / 協働 / 困難事例 / 技量モデル |
Research Abstract |
本研究では「保育者用の児童虐待防止活動包括プログラム」を開発した。その特色は,関係機関と協働する技量と困難事例へ対処する問題解決技量をモデル化し組み込んだことにある。平成24年度は,(1)その技量を効果的に教育するために作成した教材の効果検証と,(2)これまでに作成した評価尺度を用いて開発したプログラムの効果検証を行った。 (1)教材の効果検証:関係機関との協働技量については,「関係機関の仕組みや支援者の役割理解」教材と評価尺度33項目を作成した。この教材は関係機関や支援者の対応を視覚的に把握する鳥瞰図である。また問題解決技量を高める教材として「困難事例への対応」教材を作成した。これは,保育士67名から得られた82の記述をもとに作成したBCM(Blind Case Method)方式の事例教材である。大学4年生114名を対象にこの教材を用いてプログラムを実施したところ,児童虐待防止活動役割遂行能力尺度での「関係機関・支援者の理解」と「保護者支援」が有意に向上した。また教材の有用度についても評定法及び自由記述から高い評価を得た。 (2)開発したプログラムの効果検証:「保育者用の児童虐待防止活動包括プログラム」を現職保育士36名と学生97名を対象に実施し,その効果検証を行った。その結果,どちらの対象においても事前から事後にかけてすべての技量評価尺度が有意に向上した。 以上の結果より,保育者の虐待防止に係る実践力をより効率よく教育するプログラムのコンテンツを確定することができ,平成22年度から開発に取り組んだ虐待防止活動包括プログラムをほぼ完成することができた。また研修目的や保育者の熟達度に応じて,プログラムのコンテンツを選択するフローも作成した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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