2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540008
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
木村 健一郎 筑波大学, 数理物質系, 講師 (50292496)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ホッジ実現 |
Research Abstract |
混合TateモチーフのHodge実現について研究した。Bloch-Krizは、代数的サイクルを使ってある次数付き微分代数を構成し、それからbar構成によりある可換なHopf代数Hを定義した。彼等による混合Tateモチーフの圏は、H上の余加群の圏と定義される。Hodge実現は、Hopf代数Hに付随する混合Tate Hodge構造で、H-余加群の構造を持つものの構成に帰着されることがわかる。Bloch-Krizは抽象的な方法でそれを構成し、さらにそれが位相チェイン上の微分形式の積分を使って記述できることを主張している。しかしその証明には明らかな誤りがある。また記述のしかたも不十分である。寺杣友秀氏、花村昌樹氏と共同で、周期積分を使った具体的なHodge実現関手の構成に取り組んできた。今までにわかったことは、ある位相チェインの複体Cで、いくつかの性質を持つものが必要(かつ十分)だということである。性質のうち主なものは次の通り: 1.Cは代数的サイクルを含む。2. Cは余次元1の”face”への制限写像を持つ。3.Cの元上、0と無限大に極を持つある微分形式ωの積分は収束し、かつfaceへの制限に対しCauchyの積分公式が成り立つ。4.Cは正しいホモロジー群を持つ。様々な試みの結果、Cとしてはsemi-algabraic setから作られるものを考えるのが自然であることが分かった。Cの内、faceと正しく(properに)交わるものを考える。さらに正確には、そのようなsemi-algebraic setを基底とするQ-ベクトル空間の、currentの空間への像を考える。これに対し、性質1と2は自動的に満たされる。性質4も成り立つことがわかった。性質3のうち、Cauchyの積分公式については成り立つことが最近分かった。現在積分の収束の証明を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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