2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540013
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
佐々木 洋城 信州大学, 全学教育機構, 教授 (60142684)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ブロック・イデアル / ソース多元環 / コホモロジー環 / ディフェクト群 |
Research Abstract |
有限群Gのブロック・イデアルのソース多元環はブロック・イデアルと多くの共通の性質をもち、非常に重要なものであるが、ブロック・イデアルのコホモロジー環もソース多元環によって決定される。しかし、その扱いは困難を極めている。Bをブロック・イデアル、DをBのディフェクト群、SをBのソース多元環とするとき、Sの(D,D)両側加群としての構造を知ることは極めて重要である。昨年度にはDのコホモロジー環のある写像を用いて、(D,D)両側剰余類から定義される(D,D)両側加群がSの(D,D)両側加群としての直和因子に同型であるための十分条件を与えたが、これは、コホモロジー理論の表現論への応用という観点からも画期的である。2006年度の論文でBがテイム表現型である場合に、Bのコホモロジー環を計算し、さらに、Bのコホモロジー環をDのコホモロジー環のある写像の像として表すことに成功していたが、先に述べた定理を用いることにより、この写像はソース多元環Sの(D,D)両側加群としてのある直和因子Mによって定義されることがわかった。さらに、Bのソース多元環Sによって定義されるDのコホモロジー環の写像はMによって定義される写像によく似ていることも確認できた。一般に、Bがどのようなブロック・イデアルであっても、そのソース多元環Sによって定義されるDのコホモロジー環の写像の像がBのコホモロジー環であると予想しているが、Bがテイム表現型である場合にはこの予想が正しいことを強く示唆するものである。この直和因子Mはさらに、次の意味でBのコホモロジー環を特徴付けることもわかった。すなわち、Dのコホモロジー環の元がBのコホモロジー環に属するためには、そのDのホッホシルト・コホモロジー環への埋め込みがM-安定であることが必要十分である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)