2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540018
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平賀 郁 京都大学, 理学研究科, 講師 (10260605)
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Keywords | エンドスコピー / 局所ラングランズ予想 |
Research Abstract |
本研究課題の目標のひとつである局所ラングランズ予想は、ガロア群の表現を一般化したA-パラメーターと簡約代数群の既約表現との間に対応が存在することを予想している。このことから、ガロア群の表現の不変量と簡約代数群の表現の不変量との間にも関係が存在するのではないかと思われるのではあるが、これに関しては今後の研究を待つ部分が大きいと考えられ、この関係の研究が本研究課題の目標のひとつである。 Formal degreeに関する研究代表者と市野篤史氏と池田保氏との共同研究は、指標の原点近傍での振る舞いとガロア表現の不変量であるL-因子,epsilon-因子との間に関係がある事を示唆していると思われる。指標の原点近傍での振る舞いはunipotent orbitと関連しており、formal degreeは単位元と関連した指標の振る舞いである。この観点からみると、Kottwitz-Shelstadの予想は、指標のendoscopic liftのregular unipotent orbitと関連した原点近傍での振る舞いとガロア表現の不変量であるepsilon-因子との間の関係を記述していると考えられる。 研究代表者は簡約代数群の表現の不変量とガロア表現の不変量の間の関係のひとつとして、この予想のSL(N)の場合の研究を連携研究者の市野篤史氏と共同でおこなってきており、本年度証明を完成させることができた。これはformal degreeとは異なる部分の指標の挙動もendoscopyと関連した部分でepsilon-因子と関係しているという点で興味深いものである。
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