2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540030
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
河本 史紀 学習院大学, 理学部, 助教 (50195161)
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Keywords | 実二次体 / 極小型実二次体 / 極小型自然数 / 類数 / ガウス予想 / 基本単数 / 連分数 / 連分数展開の周期 |
Research Abstract |
「類数1の実一二次体は無限に多くあるだろう」と主張するガウス予想(1801)を解くために,河本・冨田(2008)は「極小型実二次体」という概念を導入した.その概念は,実二次体全体をある実二次無理数の連分数展開の周期で分類し,各周期ごとにその基本単数と類数を調べるという観点に基づいている.類数1の極小型でない実二次体は高々52個に限ることを証明した.この観点による数値実験から,各周期の最小元から得られる実二次体の類数は,6個の例外を除くと1となることが予想され,これが正しいとガウス予想は成り立つ.この新しい現象の解明が研究目的である. 数値データは,「日本数学会秋季総合分科会一般講演」にて2億の範囲まで,「第5回福岡数論研究集会報告集」においては3億の範囲まで紹介できた.さらにこの研究集会では,橋本竜太氏の「アンケニー・アルチン・チャウラ予想」に関する結果(2001)の再定式化について講演し,極小型実二次体との関連を説明した.数値データは4億まで達したが,反例は見つからなかった.このようにデータベースの拡充を図ることができた.今後の研究に役立つことが期待される.
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Research Products
(2 results)