2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540037
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Research Institution | Suzuka National College of Technology |
Principal Investigator |
安富 真一 鈴鹿工業高等専門学校, 教養教育科, 教授 (60230231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 純一 津田塾大学, 付置研究所, 研究員 (90418905)
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Keywords | 高次元連分数アルゴリズム / Farey分割 / 同時近似問題 / stepped surface |
Research Abstract |
高次体で周期性の計算機実験を進め、CS、AJPAの有効性を検証することが第一の目的であった。しかしながら次数を上げていくことはできなかった。これはCSでは次元が大きくなれば加速度的にアルゴリズムの実行時間が大きくなっていくことにも由来する。一方CS、AJPA以外の高次元連分数アルゴリズムで著しい特徴のあるアルゴリズムを作成できた。これはFarey分割の自然な一般化になっている。このアルゴリズムを仮にG-Fareyアルゴリズムと仮称することにする。G-Fareyアルゴリズムでは7次体まで計算機実験は成功した。さらにアルゴリズムが有効な拡大次数を上げていきたい。CS、AJPAに関する力学系に関してもnatural extensionの具体的な構成を行うために可視化を様々に試みた結果、何らかの図形の存在があるようだという感触は得られたが、具体的な形を決めるまでには程遠い現状である。同時近似の最良問題に有効かどうかおよび基本単数を求める問題についての検証はできなかった。これは理論的、技術的な困難に面した訳ではなくこの部分の研究時間が取れなかったことに由来する。次年度への課題としたい。また伊藤俊次氏、斉藤朝輝氏との共同研究でG-Fareyに関してstepped surface上のsubstitutionとの関連を確立することができた。これはG-Fareyアルゴリズムが同時近似問題やSturmian列の高次元化に有効であることを示している。次年度からこのG-Fareyアルゴリズムの探求を主軸において研究をすすめていきたい。関数体に関しては現在までの結果をまとめて論文にまとまとまあげる作業を行った。P進体については進展はない。
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