2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540037
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Research Institution | Suzuka National College of Technology |
Principal Investigator |
安富 真一 鈴鹿工業高等専門学校, 教養教育科, 教授 (60230231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 純一 津田塾大学, 付置研究所, 研究員 (90418905)
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Keywords | 高次元連分数展開 / stepped surface / 基本単数 |
Research Abstract |
我々は提案した高次元連分数展開であるCS(CFおよびSF)およびAJPAを研究してきたのだが、昨年度報告したようにその過程で新しい高次元連分数展開アルゴリズムを提案することができた。この共同研究者として伊藤俊次氏、斉藤朝輝氏、古門麻貴氏を加え現在その論文の準備を進めている。このアルゴリズムの計算機実験では9次体の数までの周期性が得られた。これは前述のアルゴリズムより良い成績である。今年度はこのアルゴリズムの研究を中心に行った。また昨年報告したようにこのアルゴリズムとstepped surface上のsubstitutionとの関連を確立することができたのだが、今年度はさらにstepped surface上で単純な図形から全体がどのように生成されるかの計算機実験および理論的な面からの検討を行った。この結果重要な予想を得ることができた。また3次体の基本単数の生成に関しても興味深い知見を得ることができた。3次体の基本単数の生成アルゴリズムは古来重要な研究対象となっているので実験レベルではあるがその可能性を示唆していると思う。一部の成果は現在進めている論文の中に収録する予定である。 またp進数に関する連分数展開では田村が一連の研究をまとめ論文で出版する予定である。これはn個の数のp進敵の意味での有理近似を与えるものであり連分数としての表示形式も得ている。p進数同時近似の連分数展開の研究は過去ほとんど例が無いので画期的な成果であると思う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
厳密に言えば当初の計画に対して達成は遅れている。しかし研究の過程で当初研究予定だったアルゴリズムとは異なった有望なアルゴリズムを発見することができたのは大きな成果である。この意味で研究は進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究過程で見出した新アルゴリズムについてさらに知見を深めていきたい。より高次元の計算機実験を進めていき、新アルゴリズムの適用範囲をひろげていきたい。また3次体の単数の生成に関する検討をさらに深めていきたい。また新アルゴリズムの周期性の証明に挑戦していきたい。さらに関数体やp進数などへこのアルゴリズムを拡張していきたい。
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Research Products
(3 results)