2011 Fiscal Year Annual Research Report
計算可能性と粗いトポロジーに関する距離空間の次元様相
Project/Area Number |
22540084
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
服部 泰直 島根大学, 総合理工学部, 教授 (20144553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 真琴 島根大学, 総合理工学部, 教授 (30186332)
山内 貴光 島根大学, 総合理工学部, 講師 (00403444)
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Keywords | 距離空間 / 位相次元 / ドメイン / 半順序集合 / Scott位相 / コンパクト化 / 集合値関数 / 選択関数 |
Research Abstract |
研究代表者の服部は連携研究者の立木と共同で距離空間や準距離、擬距離空間の形式的球体空間における位相構造及び連続半順序集合における順序構造とScott位相の関連について研究を進めた。服部はさらに、9月にSang-Eon Han(全北大学)、3月にD.Spreen(University of Siegen)を島根大学に招待し、ディジタル空間におけるトポロジーの応用やドメインの位相構造及び一様被覆系に関する研究連絡を行った。そして、V.Chatyrko(Linkoping University)の協力も得てディジタル空間における帰納次元に関する知見を得た。研究代表者の服部は、12月にChatyrkoを島根大学に招待し、次元論や位相空間論に関する共同研究を行った。そして、超限分離次元に類似した新しい次元関数概念の導入とそれらの基本的性質を調べた。これに関しては、1月にJ.van Mill(Free University of Amsterdam)が島根大学を訪れた際にも意見交換を行うなど、現在も研究を進めている。また、服部はChatyrkoとの共同研究で、可分な局所コンパクト距離空間族における距離コンパクト化の剰余空間となり得る空間族の決定を行った。上記のように、服部は4名の海外研究者を招待し、情報交換・研究連絡を行うなど積極的に研究を進めてきた。また、服部は山内(分担研究者)、松橋(連携研究者)と共同で、固有距離空間上のasymptotic次元について研究を進めた。さらに、山内はV.Gutev(University of Durban)と共同で、超空間位相、集合値関数と選択関数に関する研究を進め、パラコンパクト空間上の集合値関数を用いて、Dugundjiの拡張定理とMichaelの選択定理の部分的一般化となる線形作用素の存在定理を証明した。本研究で得られた成果について、服部が4月に全北大学(韓国)で開催された国際会議で招待講演を行った他、国内の研究集会で成果発表を行うなど積極的に成果の公開を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
トポロジーの計算機科学への応用に関する研究成果として、ディジタル空間における位相次元の導入とその振る舞いに関する成果を得ると共に、可分距離空間における分離次元に解析、可分距離空間におけるコンパクト化の剰余空間に関する知見も得られ、また、その成果の公表についても、国際会議、国内の複数の研究集会において研究発表を行ってきた。以上の理由により、概ね順調に研究が進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、概ね順調に進展しているので、これまで得られた研究成果を基にして更なる進展を目指す。基本的にはこれまでの方針に従って研究を進めていく。
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Research Products
(9 results)