2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540086
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
勝田 篤 九州大学, 数理(科)学研究科(研究院), 教授 (60183779)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 閉軌道 / 熱核 |
Research Abstract |
負曲率多様体の測地流の与えられたホモロジー類に属する閉軌道の周期の分布とコンパクト多様体のアーベル群被覆の熱核の長時間漸近挙動については類似があることはよく知られているが,これらの研究はAbel群に関する解析が用いられている.本研究ではこれらをべき零群に拡張することを試みた.当初はべき零群全体を対象にしていたが,研究が進むにつれてその最も単純な場合である離散ハイゼンベルグ群の場合ですら,複雑で興味深いことが判明した. アーベル群の場合には,本質的にはフーリエ解析であるが,解析すべき空間をアーベル群の1次元表現に対し,同伴する直線束を考え,その断面の空間に分解する.これを,そこに作用する捻ったラプラシアンの固有値の解析,特に自明表現のまわりでの漸近挙動を議論をすることが中心的議論であった.この議論を,離散ハイゼンベルグ群の場合に拡張しようとすると,群が非I型であるため表現論はそのままでは使えない.そこで有限次元表現による近似を用いて解析を試みた.この有限次元表現を自明表現に近づけるとハイゼンベルグリー群の表現が表れ,それを調和振動子の解析を用いて調べるという方針を確立した.調和振動子の無限個の固有値を扱う必要が出てくるが,これの取り扱いに苦慮しているところである.今の所,熱核の長時間漸近挙動についてはについての無限個の固有値の漸近挙動の主要部の取り扱いは何とかなりそうであるが,剰余項についてはまだ評価しきれていない.閉軌道の周期の分布についてはまだ取り扱いがうまくいっていない状況である.
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|