2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540100
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
國分 雅敏 東京電機大学, 工学部, 教授 (50287439)
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Keywords | 幾何学 / 微分幾何 / 平均曲率 / ガウス曲率 / 特異点 |
Research Abstract |
本研究においては,3次元双曲型空間もしくは3次元ドゥジッター空間における平均曲率一定曲面,ガウス曲率一定曲面およびそれらを一般化した線形ワインガルテン曲面を主に研究した.扱った曲面は特異点を許容するもので,大域的研究においてはとくに,曲面と言うよりはむしろ波面もしくは波面的曲面と呼ぶのが適切なものである.曲面から波面に一般化することで,弱完備性,余向きづけ可能性といった,正則曲面にはない新たな概念が生まれ,研究すべき事柄が豊富になる.得られた成果として次の(1),(2)などが挙げられる.(1)3次元双曲型空間の平均曲率から1を引いたものとガウス曲率が比例するようなワインガルテン曲面(通称BLW曲面と呼ばれ,線形ワインガルテン曲面の中でも重要と思われるもの)についても,その双対と解釈されるドゥジッター空間のBLW曲面との関連性を見出し,それらの向き付け可能性,余向き付け可能性について結論を得た.それと同時に,3次元ミンコウスキー空間の特異点つき極大曲面についても余向き付け可能であることを示した.これはほぼ平行な議論が適用できたからである.(2)3次元双曲型空間のCMC-1トライノイドについて分類定理を得た.既約なものについての分類は既に知られていたが,可約なものも含めた分類定理が得られた.以上の内容(1),(2)のそれぞれについて,連携研究者らとの共著で論文を執筆した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目標に掲げていた3次元双曲型空間や3次元ドゥジッター空間のある種のワインガルテン曲面について,大域的な性質に関する結果が得られた.一方,目標のひとつであった3次元光錐の曲面論まで,研究を着手するに至らなかった.しかし,CMC-1トライノイドに関する結果が得られたのは,当初の想定以上である.以上を総合的に勘案して(2)と自己評価する.
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Strategy for Future Research Activity |
3次元双曲型空間の曲面と3次元ドゥジッター空間の曲面に関しては,平行に研究を進めることができることが少なくないが,未解決問題の多さなどを考慮して,今後は3次元ドゥジッター空間の曲面のほうにやや重点を置きたいと考える.また,連携研究者の中には3次元ドゥジッター空間とその曲面論について深く理解している者も多いので,彼らとの連携を更に深めていきたいと考える.
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Research Products
(2 results)