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2012 Fiscal Year Annual Research Report

非正曲率空間のCoarse的解析とコンパクト化による剰余の位相的解析

Research Project

Project/Area Number 22540105
Research Institution防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群)

Principal Investigator

知念 直紹  防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, 総合教育学群, 教授 (20370067)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 友安 一夫  都城工業高等専門学校, 一般科目理科, 准教授 (10332107)
Project Period (FY) 2010-04-01 – 2014-03-31
Keywords位相幾何 / 幾何学的群論 / コンパクト化 / Shape理論 / CAT(0)空間 / Coarse 幾何学 / メンガ-普遍空間 / CE同値性
Research Abstract

Novikov予想とGromov-Lawson予想と関連のあるCoarse幾何学のasymptotic次元の研究とCAT(0)空間の境界とその他の距離に依存するコンパクト化の剰余の代数的位相的性質と連続体からみた位相的性質の解析が本研究の主な目的となる.
2012年9月に開催されたRIMS研究集会「一般位相幾何学および幾何学的トポロジーの現状と諸問題」において,同一の群が幾何的に作用しているCAT(0)空間が非コンパクト空間に拡張した単純ホモトピー同値であることを発表した.  CrokeとKleinerの例,つまり同じ群が幾何的に作用している2つの CAT(0)空間の境界が同相でない群とそのCAT(0)空間の解析を行い,早稲田大学幾何学セミナーにおいてその解説を行った.また,連携研究者の静岡大学の保坂氏との共同研究で,CAT(0)空間のasymptotic次元とその境界の被覆次元の関係性を筑波ジャーナルに発表した.すなわち,無限に移動する作用があればCAT(0)空間のasymptotic次元はその境界の消滅していないチェックコホモロジーの次元より大きいことが分かった.また,ある直角コクセター群が幾何的に作用するCAT(0)空間の境界が1次元メンガー普遍空間になる直角コクセタ-群とそのようなCAT(0)空間の構成を保坂氏との共同研究で行い,ある連結性質を持つ条件の下でそのような双曲的直角コクセター群の特徴付けが得られた.この事実を使うと,境界が1次元メンガー普遍空間になる双曲的直角コクセタ-群を構成することができる.その結果を早稲田大学幾何学セミナーにおいて発表した.
Coarse幾何学において,測地空間は重要な空間であるが,3年前にRIMS研究集会で発表した結果の拡張に成功し,距離空間が測地空間とCoarse同値であるための必要かつ十分条件が得られた.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

群が幾何的に作用しているCAT(0)空間の境界のCE同値性は,境界におけるCE同値性の不変量の発見と複雑な境界の構成,特にCrokeとKleinerの例に類似しない新しい例の構成(同相でない境界をもつCAT(0)群とその群の幾何的作用を持つ非双曲的CAT(0)空間の構成)と密接な関係があると思われる.一般にコンパクト空間において,Shape同値であるがCE同値でない空間は構成されているが,その空間に同じ群が作用しないことが分かっている.また,CE同値性の不変量は発見されているが,この不変量の計算は困難である.よって,群作用があってShape同値であるがCE同値でないコンパクト空間の構成,作用のある空間において,ある程度計算可能なCE同値不変量を発見することが,この問題に対する大きな飛躍となるが,現在そのようなCE同値不変量は見つかっていない. また,特にCrokeとKleinerの例に類似しない新しい例の構成としては,非双曲的CAT(0)群の境界がメンガー普遍空間になる群を構成することがこの問題の足がかりになると思われるが,その構成が未だできていない.しかし,境界が1次元メンガー普遍空間になる双曲的直角コクセタ-群を構成することができたので,この構成を参考にして非双曲的コクセタ-群と,境界が1次元メンガー普遍空間になる非双曲的CAT(0)空間の構成ができる可能性がある.
距離空間が測地空間とCoarse同値であるための必要かつ十分条件が得られたが,上述ことを鑑みると,距離空間がCAT(0)空間とCoarse同値であるための必要かつ十分条件を求めることが重要である.特に,すぐに判定できる条件であることが重要であるが,そのような条件が未だ知られていない.

Strategy for Future Research Activity

研究業績の概要と現在までの達成度を鑑み,同じ群の作用のあるShape同値なコンパクト空間でCE同値でない空間を構成することが重要である.また,もしそのような群と空間が発見できれば,そのような空間を境界としてもつCAT(0)空間を構成することが目標となる.CrokeとKleinerの例は非常にコクセタ-群に類似した群になっていることより,その群の候補としてコクセタ-群がある.つまり,非双曲的コクセタ-群が幾何的に作用しているCAT(0)空間の境界が同相でないものを構成出来れば,CrokeとKleinerの例に類似しない新しい例の構成できたことが推測される.そのような群とコンパクト空間の構成を引き続き,早稲田大学の小山氏と静岡大学の保坂氏と共同で研究を進めていく方策とする.その群とCAT(0)空間を足がかりにし,群が幾何的に作用しているCAT(0)空間の境界のCE同値性を解明していく.
また,メンガー普遍空間は同次元以下の全ての距離空間をトポロジー的に埋め込めるので,非双曲的コクセタ-群が幾何的に作用する空間の境界がメンガ-普遍空間を構成することが,今後の本研究課題の推進となる.特に,現在までの達成度から,非双曲的コクセタ-群が幾何的に作用するCAT(0)空間の境界が1次元メンガ-普遍空間となるコクセタ-群と非双曲的CAT(0)空間を構成することが今後の目標となる.静岡大学の保坂氏と共同研究において,境界が1次元メンガ-普遍空間になる双曲的コクセタ-群の構成はできたので,その構成を土台として今後の研究を進めていく.また,そのようなコクセタ-群が構成できたならば,その部分群が作用する非双曲的CAT(0)空間のCE同値性を解明していくことが今後の本研究課題の推進となる.

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Asymptotic dimension and boundary dimension of proper CAT(0) spaces2012

    • Author(s)
      知念直紹、保坂哲也
    • Journal Title

      Tsukuba Journal of Mathematics

      Volume: 36 Pages: 185-191

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Remarks on boundaries of CAT(0) spaces from Shape Theory2012

    • Author(s)
      知念 直紹
    • Organizer
      RIMS研究集会 一般位相幾何学および幾何学的トポロジーの現状と諸問題
    • Place of Presentation
      京都大学数理解析研究所
    • Year and Date
      20120926-20120928

URL: 

Published: 2014-07-24  

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