2011 Fiscal Year Annual Research Report
微分方程式と幾何構造の関係に関するツイスター理論による解明
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22540109
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Research Institution | Numazu National College of Technology |
Principal Investigator |
待田 芳徳 沼津工業高等専門学校, 教養科, 教授 (90141895)
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Keywords | ツイスター理論 / コーン場 / ラグランジュ・グラスマン射影双対 / リー代数表現 / 重みつき微分方程式 / ガウス・マニン接続 / 終結式 / モンジュ・アンペール系 |
Research Abstract |
(1)不変式に関連したもの:多項式のべきの超幾何積分に付随したねじれドラム・コホモロジーが,2重フィルターをもつ対数微分形式の部分複体に同型であることを示した.そのことより,基底に関してより深い構造がわかった.1変数の場合に複数個の一般次数の多項式に関してガウス・マニン接続を構成して,特異点の判別式と終結式との関連をみてみた.その平坦な接続形式は対数的なことやシューア多項式の表示をもつことがわかった. (2)リー代数の表現に付随したもの:重みつき線形偏微分方程式系とグラスマン多様体での部分多様体の外在的幾何との関係で,第1種以外の平坦でないものはA型の接触構造とC型の接触構造しかないことを示した.低次元でのSL(3)型とSp(2)型において非自明な例や不変量の具体的計算を行った. (3)コーン場に付随したもの:3つのそれぞれ5,6,5次元のG_2型旗多様体におけるツイスター図式を構成的に構築し,自然な座標系を作った.それをもとに,幾何構造に付随した曲線の2つの接曲面の特異点を調べその双対性を論じた.以前調べたB_2=C_2型のツイスター図式との関連性が見えてきた.また,ラグランジュ・コーン場に付随した2階偏微分方程式を幾何的に定義して,グルサーとカルタンの考えた2階偏微分方程式のいろいろな結果の本質と普遍性がわかった. (4)モンジュ・アンペール方程式について:ラグランジュ対をもつ系について,双可積分,ヘッセ型,オイラー・ラグランジュ型,平坦型のクラスの分類の不変量での特徴づけを,カルタンの方法,リー代数のコホモロジーの計算を適用して大まかな計算をはじめた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)について:おおまかな枠組みができた. (2)について:具体的計算がもう少し必要である. (3)について:ラグランジュ・コーン場からの2階偏微分方程式の定式化はできた. (4)について:なかなか難しくて計算が少し遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
(1)について:式が1個の場合,2変数で2次式の場合を,それぞれ判別式,終結式の表示で,ガウス・マニン接続を計算したい. (2)について:具体例のしっかりとした計算と,線形性と非線形性の関係を考えたい. (3)について:G_2型ツイスター図式において,特異点と微分方程式をくわしく論じたい. (4)について:不変量の計算をしっかりやって,分類を完成させたい.
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