2010 Fiscal Year Annual Research Report
様々な偏微分方程式に対する代用電荷法の数理とその応用に関する研究
Project/Area Number |
22540116
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
緒方 秀教 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 准教授 (50242037)
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Keywords | 代用電荷法 / 基本解近似解法 / 波動現象 / ヘルムホルツ方程式 |
Research Abstract |
本研究では,偏微分方程式の数値解法のひとつである代用電荷法(基本解近似解法)について,その数理的性質を理論・実験両面から調べることを目的とする.当年度はとくに,波動現象の解析によく現れる2次元ヘルムホルツ方程式の境界値問題 [numerical formula] (Dは外部単連結領域)に対し代用電荷法を適用した場合について調べた.この問題に対し,代用電荷法では領域Dに波源を持つ2次元球面波の重ね合わせ [numerical formula] で近似解を表す.本研究ではとくに,領域Dが円板外部領域 の場合について代用電荷法の収束性を理論・数値実験両面から精査した.その結果,円板の同心円上 に波源点を等間隔にとった場合,指数関数的収束という高い収束性を示すことが分かった.定量的には誤差=O(q^N)となり,これは2次元円板外部領域のポテンシャル問題に対する代用電荷法についてすでに知られている理論誤差評価と同じ収束率であるという点で,理論的に興味深い結果である.そして,代用電荷法の応用の際重要である波源点の配置の仕方について,重要な知見を与える.
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Research Products
(4 results)