2012 Fiscal Year Annual Research Report
様々な偏微分方程式に対する代用電荷法の数理とその応用に関する研究
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22540116
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
緒方 秀教 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (50242037)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 代用電荷法 / ポテンシャル問題 / 偏微分方程式 / 不変スキーム |
Research Abstract |
一般の2次元領域におけるポテンシャル問題(ラプラス方程式のディリクレ境界値問題)に対する代用電荷法不変スキーム,すなわち,座標のスケール変換および境界値の原点移動に対し不変なスキームに対し,仮想電荷をおく電荷点と選点法で用いる拘束点の有効な配置の仕方,および,近似解の収束を理論的に示した.具体的には,円板外部領域を問題領域外部に写す等角写像を用いて電荷点・拘束点を配置するとよい.詳しく述べると,同一の中心をもつ二つの円周上に等間隔・同位相に点を置き,それらを上記の等角写像による像を電荷点・拘束点に用いるとよい.その場合,境界データが解析的である場合,代用電荷法の近似解は電荷点・拘束点の数を増やすにつれて,真の解に指数関数的に収束することを示した.この結果は,代用電荷法古典スキーム,すなわち,不変スキームのような不変性を持たない従来のスキームに対しては桂田がすでに示しており,本研究の結果はこれを不変スキームに拡張したものである.さらに,不変スキームの場合,古典スキームの場合の理論的収束証明に課されていた物理的に不自然な幾何学的仮定が不要であることがわかった. 代用電荷法不変スキームについては,円板領域問題に適用した場合については理論的解析が詳しく行われておりその有用性が示されていたが,本研究の結果から,同スキームは一般の領域の問題に対しても有用であり,古典スキームに比べて性質が良いことがわかった.本研究の結果は,ニュージーランド数学会年会などの研究集会で発表し,現在論文投稿中である. なお,当初の研究計画では,ヘルムホルツ方程式など様々な偏微分方程式に対する代用電荷法の理論解析,および,代用電荷法ソフトウェアの開発を予定していたが,遂行することができなかった.研究計画の実行可能性の見極めが足りなかったことが原因であり,反省すべき事項である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)